2021.04.20

【報告】京都市の芸術家等の活動状況に関するアンケート調査 |第2回

京都市では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、発表・制作等の機会を失っている文化芸術関係者の活動を支援するため、令和2年(2020年)4月に創設した「京都市文化芸術活動緊急奨励金」をはじめ、文化芸術関係者の活動を後押しする様々な支援策を展開してきました。
並行し、第1回アンケート調査(2020年5月実施)と第2回アンケート調査(2021年1月から2月)を実施し、活動状況、現状におけるニーズ、コロナ禍での京都市の支援策についての意見を聞きました。
その調査結果を公開します。

調査概要

■ 回答期間
 2021年1月14日~2月2日(20日間)

■ 調査実施者
 京都市(実施受託:京都芸術センター〈公益財団法人京都市芸術文化協会〉)

■ 調査対象
 京都市内に居住あるいは拠点をもつ芸術家及び文化芸術を支える個人

■ 調査方法
 インターネット調査(一部、郵送調査)

■ 回答数
 1,211件

■ 有効回答数
 1,154件

■ 調査設計・分析協力
 大澤寅雄(ニッセイ基礎研究所芸術文化プロジェクト室主任研究員、NPO法人アートNPOリンク理事長)、樋口貞幸(大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員)、中川眞(大阪市立大学都市研究プラザ特任教授)、吉澤弥生(共立女子大学文芸学部教授)


ポイント1 損失について

新型コロナウイルス感染症の影響による収入損失の金額規模は、2020年とコロナ以前となる2019年を比べて、「10万円未満」が12%、「10万円以上100万円未満」が47%、「100万円以上」が41%となった。2020年2月~8月までの収入損失(予想を含む)を調査した第1回調査との比較で、「100万円以上500万円未満」及び「500万円以上1,000万円未満」の損失の回答割合が増加していることから、徐々に損失が拡大している可能性がある。



ポイント2 現在困っていることについて

新型コロナウイルス感染症の影響により現在困っていることは、「創作発表の機会が失われた」が75%、「技術提供や指導などの仕事の機会が失われた」が47%、「生計が立てられない(生活収入の減少)」が41%、「創作意欲が湧かない(メンタルヘルスの不調)」が25%、「活動の継続や再開に対する批判やクレームが不安である」が24%であった。「仕事の消失」「生活の維持」「心身の不調」の順に回答の割合が高い傾向が見られた(詳細はP.17)。これは、第1回調査の結果と同一の傾向を示し、半年を経ても同様の課題が引き続いており、仕事の回復や生活不安は解消されているとは言いがたい。



ポイント3 京都市の支援策について

京都市が行った各支援策の満足層(満足+やや満足)について、「文化芸術活動発表鑑賞拠点支援金」が86%、「文化芸術活動緊急奨励金」が85%、「挑戦サポート交付金」が81%、「総合相談窓口」が77%と高い割合だったが、「両立支援補助金(感染防止防止等経費補助)」は69%、「両立支援補助金(施設使用料等補助)」は61%、「オンライン配信サポート」は52%に留まった。京都市が行う文化芸術活動の支援プログラムは「希望する(必要とする)支援と合致していたか」を聞いたところ、「はい」が62%、「どちらともいえない」が31%、「いいえ」が7%。また、「文化芸術活動の継続または再開につながったか」を聞いたところ、「はい」が71%、「どちらともいえない」が25%、「いいえ」が4%となり、総合的には、一定の評価を頂いたものの、支援の対象範囲などについて引き続き検討が必要である。



ポイント4 現状で必要な支援策について

「公演、展示、イベント等の延期または中止による損失補填の支援」が46%(第1回54%)、「文化芸術活動の再開・新規展開に向けた事業資金支援」が41%(同44%)、「文化芸術活動の機会・場づくり」が40%(同36%)で、引き続き高い傾向を示し、次いで「支援策に関する相談・情報提供」が21%(同25%)となっている。「オンライン展開のための支援」は18%(同32%)と落ち着いたが、第1回調査から半年以上を経過してなお、上位3件について必要な支援策の変化が見られず、包括的な支援が現在も求められている(詳細はP.20)。



調査結果報告書


第2回 京都市の芸術家等の活動状況に関するアンケート調査結果(PDF形式、1.5MB)

本件に関する問い合わせ先


京都芸術センター(公益財団法人 京都市芸術文化協会) 
時間:午前10時から午後22時まで
Eメール:info@kac.or.jp / 電話:075-213-1000
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