𡈽方 大|展覧会をつくる人
展覧会を企画・制作する際に参考になるWebサイトと書籍をご紹介します。
展覧会制作に関するマニュアル的なものは現状あまりありませんが、アートプロジェクトやオルタナティブスペースの運営に関するマニュアルは豊富に作られています。これらの技術や工程は展覧会制作にも応用できるため、大いに参考になります。
vol.03
おすすめの参考Webサイト、書籍
*ご紹介するリンクから、外部サイトへ移動します。
参考Webサイト
【展覧会のつくり方】
アートノト:契約、会計、資金調達、ハラスメント対策など有益な情報満載。「ファンドレイジング講座2024」がとてもいい。
https://artnoto.jp/
アートプロジェクト運営ガイドライン—運用版:アートプロジェクトと展覧会の作り方とほぼ同じなので是非目を通して欲しい。学生であれば卒業制作展の時には必須。
https://tarl.jp/archive/art_project_guideline/
アート・アーカイブ・キット:展覧会のカタログを作る際に必要な工程などがわかる。この他にもサイト内にある「アート・アーカイブの便利帖」や「アート・アーカイブガイドブック」が参考になるので是非。
https://tarl.jp/archive/art_archive_kit/
MoMA HOW IT'S MADE: AT THE MUSEUM:MoMAで作品を設置している人たち、作品のホコリを払っている人たち、作品の保存修復をしている人たちなど美術館の裏側でどんな人たちがどんな風に働いてどんな風に作品と接しているのかリアルな記録映像。
https://youtube.com/playlist?list=PLfYVzk0sNiGF8ZYj6TZPvLyiuWRHp-d76
参考書籍
【展覧会のつくり方】
THE CURATOR'S HANDBOOK—美術館、ギャラリー、インディペンデント・スペースでの展覧会のつくり方:キュレーターの入門書として必読の一冊。このコラムで紹介した展覧会の作り方を美術館での企画展規模で細かく丁寧に紹介。
https://amzn.asia/d/1HJ2bqa
美術館・博物館の展示: 理論から実践まで:とても細かく展示の高さや見え方、動線の作り方について説明しており、付録で「展示に関する要請書」と「展示の段取りのためのチェックリスト」があるのが素晴らしい。
https://amzn.asia/d/cz6y916
アートプロジェクトのつくりかた—「つながり」を「つづける」ためのことば:重要なキーワードがちりばめられてて読みやすい。
https://amzn.asia/d/h0qj2Wj
学芸員のための展示照明ハンドブック:照明に困ったら各ジャンルの照明の当て方が書いてあるので参考に。
https://amzn.asia/d/7Hior1a
わからない彫刻 みる編 (彫刻の教科書 2) :彫刻作品の展示に関する心構えを解説。他のメディアにも通じる内容。
https://amzn.asia/d/6FwTKow
タイムライン―時間に触れるためのいくつかの方法:展覧会に使用した機材や工具リスト、搬入出の記録などがまとまっている。
https://amzn.asia/d/4tlXKal
博物館展示論 第2版 学芸員の現場で役立つ基礎と実践:2025年3月13日発売。展示関係の本では一番最近に発行され、最新の情報が集約されている。
https://amzn.asia/d/2lnvxnb
展示論: 博物館の展示をつくる:博物館での展示で重要な要素についてまとめられている。
https://amzn.asia/d/0OmSTSS
展示学辞典:少し古い書籍だが、当時の展示手法や機材がどの様なものだったのかを確認できる。
https://amzn.asia/d/fTjuUXk
【美術史・理論】
複製技術時代の芸術:機械的な複製の時代になり美術が礼拝的価値から展示的価値へのシフトが起こる。
https://amzn.asia/d/cJhZjiv
博物館・美術館の世界史 I(全3巻):古代~18世紀 誕生と進化の時代: 一番最近に出版された美術館系の歴史に関する書籍。文字と図版が大きくて見やすい。全3巻中2巻が2024年に発売され、3巻はまだ未発売。(2025年3月現在)
https://amzn.asia/d/fir4KM6
現代美術館学:図版とコラムが多く読みやすい。
https://amzn.asia/d/fuBSrH8
博物館学・美術館学・文化遺産学 基礎概念事典:圧倒的情報量。
https://amzn.asia/d/iKlqsv6
以上、展覧会に必要な知識や技術を身につけるために、これらの情報をぜひ活用してください。
>>> vol.01
コミュニケーションの心構え
>>> vol.02
具体的な確認事項
𡈽方 大|ひじかた だい
展覧会を作る人。1989年愛知県生まれ。2011年金沢美術工芸大学美術科彫刻専攻卒業。
展覧会のディレクションやコーディネート、インストール、アーカイブなどに携わりながら、現在は国際芸術祭あいち2025のテクニカル・コーディネーターを務めつつ育児奮闘中。
主な活動としては、「タイムライン」(2019/京都大学総合博物館/京都/企画出品)や「向三軒両隣」(2017-/秋田/ディレクター)、「クロニクル、クロニクル!」(2016-2017/CCO/大阪/ディレクター)など。