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> 髙屋ハジメ展
髙屋ハジメ展
ジャンル
美術
形 態
展覧会
油彩画
【近作についての解題】
2020年以降の私の絵画制作は、明らかに静物画とわかるスタイルを採用しています。以前はモチーフを単体で描くことが多かったのですが、静物を組むことでのモチーフ同士の干渉や、それこそ絵画として破綻しかねない空間の矛盾に興味をそそられたことが、その動機としてあるように思います。
そもそも私は10代の頃からキュビズムに異様なまでに惹かれ、それは今でも変わることがありません。ただそれは考え方に惹かれたのであって、様式美としては意識的に避けるようにしてきました。その表現方法の代替として、モチーフの下に鏡を敷くことであらゆる角度からの観察ができるようにしているわけです。
絵画空間の成立と絵画空間の外側への延長を同時に目ざそうとしている点も、空間の矛盾を生みます。写実的な観察から絵画をスタートさせていることは、あくまでも経験や知性のリセットということなので、絵が写実的に見えても実は画面を整えることを目的にはしていません。むしろひたすら掘り下げていくことしか目的にしていません。なので、作品の一つ一つは私の意思で筆を置いたものですが、私にとって一つの作品の完成は、ある種の不誠実さを孕むものなのかもしれません。空間の掘り下げの過程で、存在感の代替要素としての直線や色面が現れることは、予測はしていますが計画性はありません。
モチーフ選びは、自然物と人工物の組み合わせや、過去や古代を連想させるものと現代や未来を連想させるものの組み合わせを意識的に行っています。しかし、絵画空間の掘り下げの過程で、それらのモチーフに付与された意味がすべて消え去るようにしています。その部分の象徴性は、私の絵にとってきっかけではありますが本質的ではないからです。
今回の個展の「Z軸方向に未踏の山があるとする」というタイトルには、絵画においてごくごく普遍的な“平面なのにそこに奥行きを表現する矛盾”という理念を込めました。Z軸とは、座標のX軸Y軸に対するZ軸です。Z軸方向を歩んだ先にはまだ見ぬ山が、そしてその頂を目ざすことで、見たことのない景色に出会えるのではないかという期待や喜びを表しています。鑑賞者には、私のまなざしの追体験をしていただければと望んでいます。
イベント情報
日時
2025年12月16日(火)~ 2025年12月26日(金)
12:00〜18:00
12月22日(月)休廊
場所
[左京区]
京都トアロード画廊
〒606-8164 京都市左京区一乗寺出口町22
市バス 〈一乗寺木ノ本町〉、〈一乗寺下り松町〉から徒歩1~3分
叡山電車 〈一乗寺〉 から徒歩8分
料金
無料
URL
https://torroad-gallery.rgr.jp/kyoto.html
主催
京都トアロード画廊
問合せ先
京都トアロード画廊
〒606-8164 京都市左京区一乗寺出口町22
TEL 075-202-5975
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。
近隣の施設
京都芸術劇場(春秋座・studio21)
開館時間:平日10:00~17:00 (チケットセンター窓口)
定休日:不定期
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