Echoes Now 【KYOTO EXPERIMENT】

ジャンル
  • ダンス
  • 演劇
形 態
  • 公演
次世代の注目キュレーターと
アーティストによる3作品を一堂に

「Echoes Now」は、KYOTO EXPERIMENTが期待する次代のキュレーターとアーティストをショーケース形式で紹介するパフォーマンス・プログラム。活動分野において異なる背景を持つ3名のキュレーターによるプログラムでは、注目すべき実験的な表現を展開するアーティストとその作品を紹介する。プログラム名は、これらのアーティストの表現やキュレーターの思考が国内外のアートシーンにコダマすることを期待して「Echoes」、そして「これから期待の」表現であると同時に、「今(Now)」紹介されるべきであろうという、次代の熱量を代弁している。

川口万喜プログラム
 小出麻代・小林 颯・高橋久美子
『おloquさん』 [パフォーマンス]
「おloquさん」は、3人のアーティストが出会うことから始まった。「おloquさん」は人間でも、モノでもない。強いていえば3人が生み出す状況である。
関西には人間ではないものに「お」や「さん」をつける習慣があり、とりわけ京都ではよく耳にする。「お豆さん」「お稲荷さん」「おひさん」など、これらは宮中の「御所ことば」が起源と言われ、寛容で温かみのある表現として今でも親しまれているが、日本語には、漢字、ひらがな、カタカナの3つの文字を使い分け、外来のものを文字で区別して混ぜずに受け入れる性質がある。
「お」と「さん」の間に決して入ることはないラテン語の「話す、言う」を語源とするloquを当てはめた「おloquさん」は、小出麻代・小林颯・高橋久美子が言葉によって敷かれる境界と、その混ざる地点に生じるなにかをのぞき見る試みである。


堤 拓也プログラム
 倉知朋之介
『SOFTBOYS〜だってまだまだ今来たばっか!〜』 [パフォーマンス]
日常生活や集団の中で脈絡なく発生するマイクロな「可笑しさ」や「間抜けさ」に着目し、それを引き起こす事物の振る舞いや状況を、主に映像インスタレーションとして展開してきた倉知朋之介。それらの実践は、直接的に「身内ノリ」や「悪趣味文化」、「ローカルチャー」であることを惜しげもなく曝け出す。TVドラマや映画、ミュージックビデオ、SNS上のミーム動画といった素材が、倉知や彼の友人たちの身体を通して誇張・模倣・再統合された表現は、結果的に90年代後半生まれの「限定的な了解に基づく振る舞い」が可視化できるようにアウトプットされている。
そういった過剰で即興的な演出は今回、映像という反復可能なメディアの枠を越え、ライブパフォーマンスという形式に昇華される。男性たちが自分の身体性や、居心地の悪さを引き受け、それらを自覚的に語り直すという試みは、「内輪のコード」というものを凌駕し、「男性であること」そのものを再演しながら問い直すような実践となるかもしれない。


和田ながらプログラム
 レウ・ウィジェ+和田ながら
『マッサージXゴシップ』 [演劇・ダンス]
顔を合わせてから30分も経っていない他人に、「ここ痛いですか? 寝不足ですね」と足の裏のツボをぐっと押され、悲鳴をあげる。「ちょっと聞いてよ、ここだけの話なんだけどさ」という親しい友人の語り出しに、身を乗り出し顔を寄せ声をひそめる。
マッサージとゴシップという、一見するとまったく関係のなさそうなこのふたつを、人間社会における「他者に触れるための技術」として遊戯的に接続してみたら? インドネシアの振付家レウ・ウィジェと日本の演出家 和田ながらは、バンコク、台北、ジョグジャカルタ、城崎と、アジアの複数の都市を共にめぐりながらリサーチと対話を深めてきた。異なる言語/文化/芸術的背景をもつふたりのアーティスト、そしてふたつのトリッキーなモチーフ。この偶然の重なりあいは、いったいどんな身体と語りを生成するだろうか。
©竹内敦子(XS)

イベント情報

日時
2025年10月7日(火)~ 2025年10月8日(水)
10.7 (Tue) 18:00 ★
10.8 (Wed) 18:00

★ ポスト・パフォーマンス・トーク
場所
[中京区]
京都芸術センター フリースペース・講堂
〒604-8156
京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2

JR「京都駅」から地下鉄烏丸線に乗り換え「四条駅」下車、22・24番出口より徒歩5分。
阪急京都線「烏丸駅」22・24 番出口より徒歩5分。
京阪本線「三条駅」から地下鉄東西線に乗り換え「烏丸御池駅」下車、4番出口より徒歩10分。
料金
一般:¥3,500
ユース(25歳以下)・学生:¥3,000
高校生以下:¥1,000
ペア:¥6,500
URL
https://www.kac.or.jp/events/0808/
チケット/申し込み
WEBサイトから
https://kyoto-ex.jp/program/echoes-now/
主催
KYOTO EXPERIMENT
問合せ先
京都芸術センター
TEL:075-213-1000
E-mail:info@kac.or.jp
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。