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加藤浩史 展「Shelter - Skelter」
ジャンル
美術
形 態
展覧会
2013年3月29日(金)から4月10日(水)までの12日間、gallery nearにて、加藤浩史展「Shelter - Skelter」を開催いたします。
加藤は、金沢美術工芸大学にて「鋳金」を学んだのち、彫刻家 清水九兵衞氏のアシスタントを約5年間勤め、その後大阪芸術大学での副手、現在では、高校の美術科での非常勤講師として教鞭を執るかたわら、グループ展出展や、個展開催を中心に活動してまいりました。本格的に活動を始めた2003年の個展「Drop」(ギャラリーマロニエ)では、主に金属(真鍮)と自然石を組み合わせ、丸みを帯びたフォルムや、先端の鋭利な刺々しくも、どこかユーモラスで独創的な立体造形を制作しており、自身から沸き出すイメージを「鋳金」という技法において表現することを深く追求してまいりました。その洗練された立体表現への注目度は高く、作品の数点は、金沢市や母校の金沢美術工芸大学のパブリックコレクションとして収蔵されております。
加藤の作家としてのキャリアは18年を数え、その時代と共に用いる素材や表現方法も変化を見せております。2006年の個展「Shake!」(ギャラリーマロニエ)では、立体から平面への表現へと移行し、アクリルやペンを用いた平面作品にも才能を発揮しだします。今までの立体表現を平面化したような作品は、イラストレーション、グラフィティといったストリートカルチャーのようなポップさを醸し、加藤の立体だけにとどまらない、表現の幅が窺い知れます。昨今では「Shelter」と呼ばれる「家」をモチーフにした作品をメインに制作しており、2012年に開催された個展「Shelter」(ギャラリーマロニエ)では、シンプルな「家」のシルエットを木で作り、色とりどりのラッカーで塗装した作品は、その触れたくなるような質感とカラフルな配色により、無機質なギャラリー空間を彩り、観るものの記憶に鮮やかな印象を残しました。
「立体から平面へ」という図式は、意識的に行われているものではなく、作家特有の表現することへの欲求・衝動であり、加藤の表現手段の多彩さがもたらす、必然の流れと言えるでしょう。この図式は本展、また同時期に開催されるギャラリーマロニエでの個展でも提示され、当ギャラリーでは「Shelter」シリーズの平面作品を、ギャラリーマロニエでは「Shelter」シリーズの立体作品を展示することで、同シリーズの立体から平面への変遷を「空間」という枠を越えて提示する、作家の新たな試みとして注目されます。
本展は「Shelter」シリーズの平面作品としては初の展示となり、大小様々な作品で構成されます。「衣食住」を英語で言うと「Food,Clothing,&Shelter」となり、加藤はそこから、「雨風をしのいで暮らしを守る最低限のしつらえ」というイメージで、「家」をモチーフとした作品を「Shelter」としております。
「Shelter」のシルエットは矢印のようにも見え、これらは「Shelter=家」に住むそれぞれの家族が歩む未来を指し示す矢印とも捉えることができます。加藤が語る《「今、ここ」を突破した先にある、「いつかのどこか」》とは、まぎれもなく、個々の家族、また、日本に生きる我々が、様々な問題が渦巻く日本社会の現状と向き合い、出した答えの先に到達する未来のことであります。加藤が「Shelter」に託して指し示す、希望を含んだ「いつかのどこか」は、日々「今、ここ」へと変化し、その小さな希望の堆積によって繋がる更なる未来は、きっと、加藤が描くカラフルな画面のように、明るい希望に溢れていることでしょう。
本展をぜひ、ご高覧くださいますよう、何卒よろしくお願いいたします。
gallery near 延近 謙
イベント情報
日時
2013年3月29日(金)~ 2013年4月10日(水)
12:00 - 22:00
木曜休廊
場所
[左京区]
gallery near
〒606-8227 京都市左京区田中里ノ前町34-2 珠光ビル百万遍B1F cafe dining near 店内
叡山電鉄本線 元田中駅より 南へ徒歩5分
京阪電車 出町柳駅より 東へ徒歩15分
市バス 飛鳥井町バス停より 南へ徒歩2分
料金
無料
URL
http://blow-works.com/near.html
問合せ先
TEL 075-708-8822
MAIL info@blow-works.com
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。
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