KUNST ARZT では、花田恵理の個展「Open spaces」を開催します。
花田恵理は、アートを取り囲む制度や慣例を挑発するような表現を通して、社会のモラルを問う表現を展開しています。黄色(鬼)と赤のトレーナーを着た20名ほどの参加者が、音を立てることさえ憚られる美術館や図書館で本気の追い駆け合いを行う「おにごっこ(2013)」、静かなホワイトキューブのギャラリーに展示された小さな複数の写真には、実はその前日の、ギャラリーの壁へのペンキによる落書き行為や、金属バットや投石による蛍光灯、窓ガラスといったギャラリー設備の破壊行為が記録されている「20の夜(2012)」、これらの革新的かつ大胆な試みを実現させる背景には、それなりの代償や責任が発生しますが、そのような問題にも真摯に向き合ってきました。本展では、これらの記録を再構成したサブルームと、メインルームを使っての大胆な試みを予定しています。ご注目頂ければ幸いです。(Kunst Arzt 岡本)