HRDファインアートでは、2024年10月19日から12月14日までの会期で、美術家・井上信太の絵画個展を開催します。井上の個展はHRDファインアートでは初の開催となります。
井上信太は1967年大阪府堺市生まれ。1991年に京都精華大学芸術学部ビジュアルコミュニケーションデザイン専門分野を卒業。大学在学中からアーティスト活動をスタートさせた井上は、音楽やダンスにも造詣が深く、大学卒業後は和太鼓奏者としてヨーロッパ各地で数年間にわたって公演に参加します。帰国後、1998年には大阪府のアーティスト海外派遣事業の一環としてドイツ・デュッセルドルフにアーティスト・イン・レジデンスとして滞在するなど、国内外で幅広い表現活動に挑んできました。
特に、自作の羊のオブジェの群れを風景の中に唐突に出現させる「羊飼いプロジェクト」は、日本国内はもとよりドイツ、中国・内モンゴル、バリ島など世界各地で展開し、井上のライフワークのひとつとなっています。近年は、能舞台のデザインや、ワークショップの手法を取り入れたコミュニティアートやホスピタルアートにも精力的に取り組み、その活動の場とスタイルはさらなる拡張を続けています。
本展は、幅広く多彩な美術活動を展開する井上信太の原点とも言うべき「絵画」に着目し、「指で描く」という独自の手法によって創造される幻想的かつ物語性豊かな絵画世界を展観する展覧会となります。是非ご高覧ください。
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アーティストからのメッセージ
とてもとても長い月日を経て、
描き続けた作品群のお披露目です。
コロナ禍での脳出血。
人生の終着点の手前まで辿り着いたが、
もう少し生きて良いと何かによって啓示を受け、生かされている一日の喜びを感じる。
死の向こう側も興味深いが、
死に向かって描く行為も良い。
すべては白いキャンバスから生まれ、
そして死を迎えるプロセスが美しい。
今展覧会は全て未発表作品です。
もしかしたら遺作展になっていた作品群。
平面の世界に没頭した不思議な美術家が
1967年~2024年まで
存在していた事を忘れないで下さい。
(井上 信太)
http://hrdfineart.com/exb-inoue24.html