KUNST ARZTでは、初となる野中梓の個展を開催します。
野中梓は、毎日目にする自宅の壁など、
フラットなモノが内包する光を描くアーティストです。
「夕方、トイレの小窓から陽が差す時のテレビ画面」(2023)、
「昼下がり、ベランダから陽が差す時のテレビ画面」(2022)
といったタイトルが示すように、
情景の一瞬を切り取る写真とは違い、
可能な限り、そのモノと向き合い、
その時に見えている様を描きます。
特に、同じ場所に存在するモノが、時間帯など違う条件で
描かれることで生み出される差異は、
この世界の一断面を捉えているといえるでしょう。
(KUNST ARZT 岡本光博)