津村侑希 個展 「風景の首を刎ね、人間を通過する」"Cut off the landscape head, Passing through human."

ジャンル
  • 美術
形 態
  • 展覧会
いくつかの映画(例えば、マイケル・パウエル監督「Peeping Tom(血を吸うカメラ)」(1960年)や、大島渚監督「東京战争戦後秘話」(1970年)など)に登場する人物が、映画を撮影する姿はまるでカメラに取り憑かれたかのようだ。
これら映画作品ではカメラが重要存在だ。レンズを通した登場人物の一人称視点が特徴的である。しかし、これら物語の結末は、カメラを回す人物が、自分の死に様を自らのカメラに映して終わる。
つまり、登場人物の一人称視点だと思っていたカットは、いつの間にかカメラという「もの」の視点へと移行しているのである。カメラの前で自死を映すのは、ある種のエクスタシー(脱自的)表現であり、またなにか「おぞましいもの」からの分断を求めているようだ。彼らは呪縛のようなものから解放されるために、カメラのファインダーによって、自分を分断する。セルフポートレートの構図である。
では彼らは、カメラを使って一体何から自分自身を分断しようとしているのだろうか。

津村は、訪れたことのない異国への憧憬をもとに、風景画を制作しています。
主に北・南コーカサス地域に存在する名称のない場所を、バーチャル地球儀システムから得られる衛生写真等を起点に、架空の一人称視点で風景を描いています。

津村侑希 TSUMURA Yuki
1998年京都生まれ。東京藝術大学修士課程 油画技法材料研究室修了。
主な展示に、個展「Land p」space櫛形(東京、2023)、京都精華大学ギャラリーリニューアルオープン記念展「越境」GALLERY Terra-S(京都、2022)、津村侑希 髙木優希二人展「鳥はいまどこを飛ぶか」貸し民家プライベイト(東京、2022)、「ANTEROOM TRANSMISSION vol.1 変容する社会の肖像」HOTEL ANTEROOM(京都、2021)などがある。

イベント情報

日時
2023年11月1日(水)~ 2023年11月12日(日)
11:00~19:00(12日のみ17時まで) ナイトギャラリー 19:00以降(ナイトギャラリーは、窓の外から鑑賞していただける時間です)
全日開廊
場所
gallery telescope
〒605-0069
京都府京都市東山区唐戸鼻町562-4

京都市営地下鉄東山駅2番出口より徒歩4分
料金
無料
URL
https://www.misakibooks.com/gallery/
問合せ先
電話番号:072-275-7723
ギャラリー担当者メールアドレス:hello@misakibooks.com
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。