KUNST ARZTでは、初となる
二宮さち子の個展を開催します。
二宮さち子は、少女漫画的線画で
ジェンダーへの関心を表現する銅版画家です。
子どもの頃、少女漫画家に憧れていた二宮は、
少女漫画を「女性作家が自らの表現で自らの
声を表すことができた分野」であると無意識に
捉えていたのかもしれません。
基本的に、ミニマルに簡素化、文様化された
要素で構成されますが、女性らしさである
花飾り、ヘアー、そして特に眼球は誇張という
サイズを超え、執拗なまでに描き込まれます。
その眼球から洪水のように流れ出る涙には、
ジェンダー問題への怒りが込められている様です。
(KUNST ARZT 岡本光博)