見てよし、飾ってよし。コロタイプ・ポートフォリオ展

便利堂では、ここ数年にわたり、コロタイプによる写真家作品を多数制作してきました。シングルプリントにとどまらず、桐箱やクロス貼りの美しい帙に収められた作品、独自の発想でデザインされたスリーブケースに収められたもの、そして一冊は手元に置きたくなる「ミニ・ポートフォリオ」等、その完成形も様々です。一堂にご覧いただけることはそうありません。ぜひこの機会にお立ち寄りください。　

【便利堂とコロタイプ】
便利堂は明治20（1887）年に貸本屋として創業し、今では老舗の美術印刷の会社に発展しました。コロタイプと呼ばれる写真の古典印画技法を継承し、これまでに2500 を超える国宝や文化財の複製を手がけています。　コロタイプとは、19 世紀中頃にフランスで発明された技法であり、日本には明治初期にアメリカから技術輸入されました。写真をそのまま原版として製版するので、精緻でなめらかな連続階調表現が可能です。時は過ぎ、その制作過程のほとんどがデジタル化した今も、便利堂では一版一版丁寧に製版をし、一枚一枚丁寧に刷り上げる…。従来の職人の手仕事が活きるものづくりを目指しています。