オンラインレクチャー+『ホルムアルデヒド・トリップ』作品上映

ジャンル
  • 美術
形 態
  • レクチャー
  • その他
 メキシコを拠点とするナオミ・リンコン・ガヤルドは自身のことを「グローバル・サウス出身の、有色のクィア、脱植民地のフェミニスト、ビジュアルアーティスト、抜け目のない研究者」と語ります。その作品は、人種・民族・ジェンダー・セクシュアリティ・階級といった様々な権力関係の交差によって強いられた個人や集団への抑圧に、多様な性やジェンダー表現、喜び、憤り、祝福をもって対抗し、それを別のかたちの世界へと転換する欲望と活力を煽ります。
 本プログラムでは、ネオコロニアリズムや女性への暴力等をテーマとする作品『ホルムアルデヒド・トリップ』のオンライン上映と、作品の背景に触れるレクチャーを開催します。


◎第1部 レクチャー 18:30〜20:50

1.「サバイバルの戦略 ―クィア・オブ・カラーとパフォーマンス」
講師|菅野優香(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教員)
 「クィア・オブ・カラー批評」は直訳すれば「有色(人種)のクィア批評」であり、クィア理論において、人種・ジェンダー・セクシュアリティ・階級が交差する様を探り、またその交差が国民国家の形成やイデオロギー、資本主義とどう関係するかを探求してきた分野です。本レクチャーでは、キューバのクィア理論家ホセ・エステバン・ムニョスが唱えた「非同一化」――誰かや何かと「同じ」であろうとする同一化(アイデンティフィケーション)という行為に対してそれを拒むこと――の概念をベースに、有色のクィアによる映像やパフォーマンスについてお話しいただきます。


2.「ことばに、ふれる、グロリア・アンサルドゥーア」
講師|ほんまなほ(大阪大学 CO デザインセンター教授)
 自らをテキサス生まれのチカーナ(メキシコ系アメリカ人)・レズビアン・フェミニスト詩人・作家・文化批評家であると規定するグロリア・アンサルドゥーアは、1980 年代に詩やエッセイ等の執筆や編纂を通じて、「白い」フェミニズムによって追いやられていた人種・民族・階級・セクシュアリティをめぐるマイノリティのフェミニズムを開拓しました。本レクチャーの前半は講義形式で行い、後半はアンサルドゥーアの原文と翻訳を対照させながら、Zoomでの参加者に声に出して読んだり感想を交換していただく予定です。


◎第2部 作品上映 21:00〜22:00

ナオミ・リンコン・ガヤルド『ホルムアルデヒド・トリップ』
 先住民の土地や女性の権利を守るために活動し、2010 年に殺害されたベティ・カリーニョが復活し、メソアメリカの神々や魔女、動物等の仲間と黄泉の国を旅する物語。新大陸で発見され、ホルマリン液で保存されたアホロートルが語り部となる。2017 年にサンフランシスコ近代美術館との共同プログラムにより、映像+ライブパフォーマンスの形式で発表された。
(字幕:日本語・英語/オーディオ言語:スペイン語・英語・ドイツ語)

イベント情報

日時
2023年2月17日(金)
18:30 ~ 22:00
場所
[その他]
オンライン

料金
無料
URL
https://thepeopleiloveare.kyoto-seika.ac.jp/program/2022-program07/
チケット/申し込み
公式ホームページより、Peatixでお申込みください。
主催
京都精華大学
問合せ先
京都精華大学 学長室グループ
〒606-8588 京都市左京区岩倉木野町137
TEL : 075-702-5263(平日のみ)
Eメール : lgbtqseminar@kyoto-seika.ac.jp
※プログラム当日のお問い合わせはメールでお願いします。
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。