世界遺産“石見銀山”と日本遺産“石見神楽”を要した島根県大田市において、2017年に世界遺産登録10周年を記念し創作されたオペラ「石見銀山」は、世界初の試みである西洋音楽と日本の伝統芸能を融合させた全く新しい形のオペラです。
二度の東京公演で全国的に高い評価を得た舞台を、和の芸術文化の聖地、世界遺産の町「京都」でお楽しみください。
大永6年(1526年)、『石見銀山』を発見した筑前博多の商人・神屋寿禎(かみやじゅてい)は、坑夫頭として於紅孫右衛門、吉田与三右衛門とその弟の吉田藤左衛門の3人を伴って石見銀山に入り、本格的な開発を始める。力を合わせ切磋琢磨し銀の採掘に励む3人だったが、やがて坑夫達の争いごとに巻き込まれ、いつしか関係が崩れはじめる。弟の密告により、妻お高と孫右衛門の不貞を知った与三右衛門は、孫右衛門を《於紅谷(おべにだに)》に呼び出し……。
時は戦国時代。世界一の銀の採掘を誇り日本一の繁栄を極めた『石見銀山』。
この物語は、そこに生きた男女の儚い悲恋の物語です。