レトロニム 01『(ひとり入ったらその分溢れる)プールのサイド』

ジャンル
  • 美術
  • 演劇
形 態
  • 展覧会
  • ワークショップ
2022年7月15日から31日にかけて、京都水族館にほど近いスタジオ、わいわいぱ〜くを会場に、グループ展『(ひとり入ったらその分溢れる)プールのサイド』を開催することとなりました。

レトロニムは、2022年に劇団速度から名前をあらため、新たに動き出したコレクティブです。
メンバーは変わらず、瀬戸沙門・武内もも・野村眞人の3人です。

劇団速度の頃は、それぞれが異なる分野での活動をしてきた中で培われた専門性を集め、一つの作品へと結実させるというプロセスで活動をしていました。それは同時に、自らのその専門性にさらに自覚的になること、そして自分が他者からどのように影響を受け、どんな考えをもっているのかを知るプロセスでもありました。

そうした中で、徐々に重要になっていったのは、専門性を「集める」こと以上に、他者と「集まる」ことで初めて見えてくる「わたし」について知ることでした。

他者への越境と自己への再帰の実践が、それぞれのメンバーのうちに独自の表現を芽吹かせる土壌となり、それとともに個人で作品を制作する機会が増えていきました。その一方で、それでもなおグループでいるとはどういうことか、集まること自体が本質的な表現の形式であるようなコレクティブを想像し始めました。

そうした活動についてまとめるべく、2021年の春には城崎国際アートセンターでの滞在制作を行い、劇団速度としての行動の歴史を自ら再編集することで次の一歩を踏み出す先を決めました。秋には滞在の記録と今後の展望をまとめたzine『スーパーリラックス vol.0』の制作と配布を行いました。そういうような経緯で、コレクティブというあり方を、集めることから集まることへと名付け直すように、劇団速度はレトロニムになり、新たな活動を準備してきました。

そして今回、レトロニムはグループ展を開きます。出展者はメンバーの3人です。それぞれの関心に寄せた作品を制作しています。一つの会場にそれぞれの作品を並べて見ます。

「集める」ことから「集まる」ことへ、コレクティブとしてのあり方についてさらに一歩ふみ込むと同時に、演劇や美術といった各自固有の専門性から一歩ふみ出した場所で相互に応答することを目指します。そこがメンバーそれぞれと、グループとしての現在地なんだと思います。

そこでは、水でいっぱいに満たされたプールにひとが入るとその分だけ溢れ、水がプールサイドに立つ人の足下を濡らすように、不意に、しかし確かな関係が生まれるはずだと思います。

そしてそれは、そこに訪れる誰かをも含んでいるはずです。

そんなプールのサイドでお待ちしています。

イベント情報

日時
2022年7月15日(金)~ 2022年7月31日(日)
12:00 ~ 19:00
※毎週火水休み
場所
わいわいぱ〜く
京都府京都市下京区和気町4(2階)

京都市バス各系統 七条大宮・京都水族館前 徒歩2分
JR 梅小路京都西駅 徒歩5分
料金
500円
URL
https://theatre-sokudo.jimdofree.com/new-event-1/
チケット/申し込み
ワークショップはお申し込みが必要です。
お申し込みはレトロニムのwebサイトからお願いします。
主催
劇団速度
問合せ先
buken26@gmail.com (レトロニム)
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。