今展では水彩画を30点ほど展示予定です。モチーフは静物、風景、人物と多岐にわたります。南禅寺、仁和寺など京都の風景を川浪さんの視点で描き出された作品も多数ございます。是非会場にてお楽しみいただきたくご案内申し上げます。
<川浪進さんからのメッセージ>
あの阪神大震災の日が初めての個展の初日でした。当日の朝会場へ行ってみると、前日、展示した絵が落下していました。あれから27年を閲して、今度はコロナ禍の真最中で、これも何かの因縁かなと思わずにはいられません。
子供の頃から絵画を趣味としていましたが、医業の一線を退いてから一層その余技に打ち込んで参りました。古くはダビンチ、レンブラントに始まりレーピン、ワイエス、浅井忠を随分気に入っています。
水彩ならではの表現、水彩でしかつたえられないものを探していますが、そんな物は一体あるでしょうか。画業に生活がのしかかっていたら、ちょっと辛いかもしれません。夢のような話ですが、ベラスケスやゴヤのような宮廷画家とか王室専属画家とか言う人たちは、どんなにか安楽な毎日だったことでしょう。とまれ、ゆっくりご高覧下さい。