廣田 聡一郎
1988年生まれ。成安造形大学卒業。京都を中心に創作活動を行う。近年ではフィットラップを使用した梱包作品シリーズを展開。今展でも梱包を軸に「コンポテラリーアート」と題した立体インスタレーションを発表する。
生きていると肥大化していくのが人間の心の有り様ではないだろうか。
生まれたときは小さく純な心が、社会に人に影響を受けて肥大化していく。日々、メディアや人から情報を得て、それを自分の物として吸収して取り込んでいき、全て自分の物として表に出すことはなく選り好みをして隠くそうともする。そして、ルールでがんじがらめにして面に出している。
誰でも、人に見せている面は良さそうな部分で、中身はどうか怪しいものだ。
皆が肥大化せずにピュアなままの心なら戦争も争いも起きない。そうなるとただ生きるだけの機械のような存在だ。疑問もない感動もない、宗教や隔たりもない、恋愛も個性も存在しない。
しかし、多様に変わる世界を生き抜くためには常に肥大化することが大事である。