京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスクでは、2020年5月5日(火)から5月17日(日)まで、2階展示室「花」にて、榮爾(EIJI)写真展「記憶の風景より」を開催いたします。
私は、日々の生活の中で、過ぎ去りし過去を思い返す時がある。そしてその過ぎ去った過去に思いを寄せてしまう。その時に、体験や経験した色々なことが、その時々の季節の景色と共に脳裡に浮かび上がって来て、今見ている現実の景色からタイムスリップしてしまう。そしてその時々の様な光景そのままの処に行きたくなる。そこは今よりも、もっともっと良い事があった様に思えてくるのである。
Photographyの事を「写真」と日本では、訳して使っているのだが、本来の意味から云えば「Photo」は光、「graphy」は描くという意味であり、「真を写す」のでは無く「光で描く」という意味に捉えるのが自然である。私は、直径0.3mmぐらいのピンホールより入って来た光によって、フィルム上に描いた「光の絵」を撮っています。デジタルでレタッチした合成写真とは異なる、ロールフィルムでしか表現出来ない手法を用いています。