芸術文化の振興、文化財の保存・活用、国際文化交流の振興等を使命とする文化庁の全面移転が決まった京都。日本文化を発信する拠点として、これから益々、その深い歴史によって培われた文物に注目が集まり、国際交流の舞台となることが期待されています。
古都・京都が誇る代表的な名所であり、ユネスコ世界文化遺産の清水寺において、これまで私たちは25年にわたって書芸術の魅力を展覧し、盛況を博してきました。令和を迎えた本年は、2020年で日本と交流100年を迎え、また京都と姉妹都市提携を結んでいるチェコの首都プラハと清水寺において、「第二回 藝展」を開催する運びとなりました。
チェコ共和国の首都プラハは、全市がユネスコの世界文化遺産に登録されている唯一の街であり、千年の歴史を誇るという点において京都と通じています。また1873年には、ウィーン万博をきっかけにジャポニスムがヨーロッパを席巻。これを見たチェコの画家アルフォンス・ミュシャをはじめ多くの芸術家たちが影響を受け、日本文化が広がったという歴史的な繋がりがあります。
この度、本展は「日本・チェコ交流100周年」を記念して開催する運びとなりました。深い歴史が育んだ多彩なスラヴ民族の文化が息づくプラハと、日本人の感受性の故郷とも言える古式ゆかしい文化が街を創っている京都。この2つの古都を芸術によって結んだ、本展ご出展作品の多様な表現の数々をどうぞご高覧下さい