No-interaction

ジャンル
  • 美術
形 態
  • 展覧会
No-interaction

会期:2018年8月23日(木)~2018年9月1日(土)
開館時間:11:00~18:00
休館日:日曜日
作家:宮野有史/Yuji Miyano、塚原真梨佳/Marika Tsukahara、原田和馬/Kazuma Harada、中路景暁/Hiroaki Nakaji、よしだともふみ/Tomofumi Yoshida、おおしまたくろう/Takuro Oshima

関連イベント:クロージング・ライブ「No Sakyo-Ku」
日時:2017/9/1(土)14:00~18:00
場所:京都精華大学ギャラリーフロール 2階

主催・企画:No-interaction

展覧会概要
かつてコンピューターと人間の協調作業を目指した「インタラクション(相互作用、対話)」の考え方が、社会システムにまで適用されるようになって久しい。インターフェースは改良を重ね、私たちはストレスなく上質な体験にアクセスできるようになった。
しかしSNSに代表されるように、誰もが誰ともない人との交流をシームレスに行えるようになった一方で、相手のアクションに素早く反応し、自らのアクションにもリアクションを求めるような脊髄反射的なコミュニケーションが台頭してきている。そのようなリアクティヴなコミュニケーションの場では、人の目を引く過激で明快な主張が支持されている。

人類はこれまでに幾度となく他者との対話を試みてきた。神、死者、自然、内なる私、地球外生物…。他者との対話を通して、応答の有無に関わらず発信し続ける努力や、応じざる得ない責任から生じる返答能力の不足の自覚など、人類は生きてゆくための数多くの術を学んできた。20世紀に登場したコンピューターも未知の可能性と恐怖を孕んだある種の他者だと考えれば、インタラクションとは現代における他者との対話の手段だったのかもしれない。

本展はリアクティヴではあるが他者とのコミュニケーションを誘発しない現代のインタラクション観に異議を唱え、インタラクションを他者との対話の手段とみなし、黙って相手の話に耳を傾けることや返答に戸惑うといった、コミュニケーションにおけるある種の間の悪さを対話の重要な要素として評価する試みである。


出展作家
・宮野有史/Yuji Miyano
デバイスを制作する仕事のかたわら、立方体(シカク)をモチーフとした作品を制作している。

・塚原真梨佳/Marika Tsukahara
1992年生まれ、沖縄県出身。情報科学芸術大学院大学を修了。ドキュメンタリー的表現を用いた映像作品やビデオ・インスタレーション作品を発表する映像作家として活動する一方で、表象文化論、哲学、戦争社会学などの学問領域を横断しながら「戦後日本社会は戦争死者をいかに慰霊してきたか」をテーマに戦争死者慰霊研究を行っている。
主な受賞歴として、東京ビデオフェスティバル(2013~2015)において筑紫哲也賞、優秀賞、あいち国際女性映画祭2013準グランプリ、イメージフォーラムフェスティバルジャパントゥモロウ部門(2013、2015)ノミネートなど。

・原田和馬/Kazuma Harada
1990年愛知県生まれ。2018年情報科学芸術大学院大学[IAMAS]修了。複数枚の写真を重ね合わせ、合成するという一つの「系=システム」と、それに関わる行為そのものを作品と捉え、その系を通して生み出される写真作品や映像作品を制作・発表している。
近年の展示に「IAMAS: Triptyque 01」(IAMAS図書館、2018)「『新しい洞窟 PARALLAX CAVE』」(コ本や honkbooks、2017)、「Japan-ness」(Centre Pompidou-Metz、2017)などがある。

・中路景暁/Hiroaki Nakaji
人と機械が関わることで生まれる動きに焦点を当てた映像、パフォーマンス作品の制作を行う。機械との対話的行為を通じて、あらたなる他者としての機械との間に生まれる身体性を探求する。
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]在学中

・よしだともふみ/Tomofumi Yoshida
群馬県高崎市出身。アートユニット、テクノ手芸部のメンバー。電子技術と手芸を組み合わせた工作を『テクノ手芸』と名づけ、新しいものづくりを提案。手芸的な造形、ソフトウェア開発、電子工作などのデバイス開発をするなど分野にとらわれずにものづくりを行う。各地でワークショップ、展示等を展開。主な展示に『デジタル』(東京都現代美術館)、著書に『テクノ手芸』(ワークスコーポレーション)。
生活に溶け込むハイテク表現を研究開発する株式会社オブシープ代表取締役。2017年度まで京都精華大学ポピュラーカルチャー学部で非常勤講師をつとめた。

・おおしまたくろう/Takuro Oshima
元エンジニア。
PLAY A DAYをテーマに、日常の道具を改変した楽器の制作と、それらを組み合わせた少し不思議なパフォーマンスを行う。音楽や楽器の名を借りた遊びやユーモアによって社会の不寛容へのマッサージを試みる。最近は暮らしの習慣を記述する「習慣詩」や「習慣少年ジャンプ」を展開。
京都精華大学ポピュラーカルチャー学部音楽コース助手。学内では実験音楽ワークショップ「SOUNDやろうぜ」を主催し、ポップスを作るために入学した学生たちにズレた音楽観を伝えている。

イベント情報

日時
~ 2018年9月1日(土)
11:00-18:00
日曜日
場所
[左京区]
京都精華大学ギャラリーフロール
〒606-8588 京都市左京区岩倉木野町137

叡山電鉄鞍馬線「京都精華大前」下車、地下鉄烏丸線「国際会館」下車、3番出口よりスクールバス運行(無料)
料金
無料
URL
http://www.kyoto-seika.ac.jp/fleur/
問合せ先
京都精華大学ギャラリーフロール
075-702-5263
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。