京都工芸繊維大学美術工芸資料館では、2009年度に引き続き、教員作品展を開催します。
京都工芸繊維大学では、「科学と芸術の出会い」を教育・研究のおおきな柱として、活動を続けています。科学のなかに芸術的ときめきを見いだし、芸術のなかにも科学的な裏付けを求めることが、これからの時代に必要だと考えるからです。そして、その中心にはつねに「人」がいるべきであると考えています。
大学では、教育・研究の場であると同時に、すぐれた創造の場でもあるべきです。芸術だけではなく、科学の分野でももちろん想像力が必要です。新しい研究の成果は、なんといっても、まず創造的であるべきだからです。
このような方針のもとに展開している教育・研究の成果を、展覧会という形式で見ていただこうというのが、教員作品展に参加する全教員の思いです。本学の教員は、第一線で活躍する研究者であると同時に、ものづくりの最先端でも積極的に発信を続けています。それが、社会的な義務であり、同時に、学生へのもっとも有効な教育であるからです。
その成果は、建築やパッケージデザイン、プロダクトデザイン、グラフィックデザインといった、社会とのかかわりの強い造形系の作品だけではなく、ホログラムのような、高度な科学的な知識を背景とした「もの」もあります。それは、まさに「科学と芸術の出会い」を具現化したものともいえます。
今回の展覧会は、このような最先端の創造の成果をお楽しみいただける企画です。京都工芸繊維大学の「いま」を存分に味わってください。
○出品教員一覧(五十音順)
岩崎仁/角田暁治/木村博昭/櫛勝彦/久保雅義/多田羅景太/長坂大/中野仁人/中村潔/西村雅信/野口企由/森田孝夫/矢ケ崎善太郎/山本建太郎/米田明