高台寺には、各時代の様々な奉納品が伝来いたしました。 伝来の仏画である室町時代の三十三観音図には、絵の中に観音の姿と観音に救いを求める人々が説話画風に描かれていて、難からの救済を祈る姿を今に伝えています。また、桃山時代、江戸時代、明治時代各時代の調度品にも、器物の形や文様で豊穣、富貴栄華、不老長寿など現世における人々のさまざまな願いが表れています。 このたびの高台寺「掌美術館」夏の展覧会では、人々の祈りを伝える美術品や工芸品を、蒔絵の名宝と共に紹介しております。いずれも高い技術と京都の雅さを伝える品々です。是非ご高覧ください。