京都dddギャラリー第210回企画展 物質性ー非物質性 デザイン&イノベーション

ジャンル
  • 美術
形 態
  • 展覧会
この展覧会では、デザイン・創造・イノベーションを通して物質性と非物質性の観念の可能性を探ってみたい。 とりわけ、多くの意味において創始的で先駆的な芸術イベントでもあった「非物質的なもの(Les Immatériaux)」(ジャン=フランソワ・リオタール監修、パリ、ジョルジュ・ポンピドゥー・センター、1985年)の30周年を記念したオマージュでもある。30年を経た現代の制作と創造の場面において、リオタールが提唱した「脱物質化された物質的なもの」「第二の皮膚」「極薄」といったキーワードの残響はどのように耳にされるだろうか。

探求の場面は、次の4つのジャンルに分かれる。
ニューメディア
感覚能力
3Dモデリング
データベース

新しいメディアにおいては、観客の立ち位置が問題となる。観客は情報の受容者であると同時に発出者でもあるからだ。観客はイメージに対してこれまでとは別の関係にある。イメージがデジタルでバーチャルなものになっただけではない。デバイスもインタラクティブなものになっている。70年代にパリ第8大学で行われた実験にも立ち戻って考えてみたい。
リオタールの展覧会を継承しつつ来訪者に体験してもらいたいのは、視覚のみではなく触覚・嗅覚・味覚・聴覚を含めた五感すべてに訴える体験である。
3Dモデリングによって多様な変形が可能になっており、実現しうる形やスタイルは著しく多岐にわたるものとなっている。また制作プロセスもよりフレキシブルなものになる可能性が生まれている。
伝統的な形や意匠、文様についてのデジタル・データベースは今日、保存のための媒体としてのみならず、過去のものの復活と再生に資するものとしてどこまで活用できるものとなっているのかを示したい。
バーチャルで「非物質的」な世界とあらたな資材すなわち「物質/ハードウェア」の世界との対峙、過去と未来の対話―技とノウハウの保存と資材の革新―これらのことを通じて、細部や構成、資材が注目されるようになり、また革新的な創造を行う様々な形式が注目されるようになる。

ミュリエル・ラディック(本展キュレーター)

イベント情報

日時
2016年9月8日(木)~ 2016年9月29日(木)
11:00~19:00※10/2(日)特別開館と土曜は18:00まで
日・祝日 ※10/2(日)は特別開館
場所
[右京区]
京都dddギャラリー
〒616-8533京都府京都市右京区太秦上刑部町10

地下鉄東西線 太秦天神川駅1番出口 徒歩3分、
嵐電嵐山本線 嵐電天神川駅 徒歩5分、
市バス・京都バス 太秦天神川駅前下車、駐車場無
料金
無料
URL
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=2&seq=00000687
問合せ先
京都dddギャラリー TEL:075-871-1480
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。