本展は京都精華大学の授業「現代アートプロジェクト演習4」(2015年度)を履修した学生による展覧会である。授業では自分たちの作品は出展せず、キュレーターという立場で展覧会を企画・運営を行った。そうした立場を経験した、我々の制作者のみの感覚にとらわれない感性や表現方法を発表する場にしたいと考えている。さらに、2014年度に同授業を受講した者や卒業生も数名交えて、学年やコースの壁を越えた幅広い表現方法について研究したい。
ダウジング(Dowsing)とは、地下水や貴金属の鉱脈など、地表に現れていない物を探すという意味を持ち、本展においてはまだ地表に現れていない様々なジャンルの作家の魅力を、グループ展ならではの作品同士の行き交いや、やり取りを通じて、発見、発掘できる場にし、また、ギャラリーフロールの展示空間が完全なホワイトキューブではなく、まるで地中に存在する洞窟のように感じられる空間を活かした展示を行いたい。
みんなそれぞれに個性を持ちバラバラではあるが、何処にいてもみんな表現していたいという思いは共通認識である。それを踏まえて今回の展示に臨みたいと考えている。