魯山人の作品は、日常生活の中において「使う」ということで、一層の輝きを放ち、人の心の中に食い入ってくる不思議な力があります。
道具でありながら、道具を超える美しさを感じさせ、使う側のこだわりを取り除いてくれます。本来、「美」というものは、ただ観念としてではなく、生活の中で具体化されてこそ意味があります。道具を使う、つまり「用」とは「美」を具体化させていく創造の場なのではないでしょうか。
魯山人の創り出した作品は、国内はもとより、ニューヨーク近代美術館をはじめ海外でも高く評価され、没後半世紀を経た今なお、ますますその評価は高まっています。
本展覧会は、当館コレクションの中から厳選した作品約120点を、初公開の作品も含めて「陶」「書」「茶」「花」「食」の5つのテーマに分け、全館を使い展観いたします。
今回は特に、古材、更紗、根来など、取り合わせにも工夫を凝らし、魯山人作品の新たな美を引き出します。
生涯をかけて「 日本の美と食」を追求した北大路魯山人のこれまでにない画期的な展覧会になります。
北大路魯山人「備前旅枕花入」1958年 何必館・京都現代美術館蔵