KUNST ARZT では、水野悠衣の個展を開催します。
水野悠衣は、一見、モザイクのかかったデジタル画面のような抽象ミニマル絵画を展開する日本画家です。しかし、その絵画には無機質で厳格なグリッドは存在せず、むしろ、顔料の美しさもある、生き生きとした存在感のある小さな形体の集積であることに気付きます。
絵画の元となるモチーフは実在しますが、コンピューターのデジタル加工によるものではなく、アーティストの感性によってモザイク化されています。
そのモチーフの核となる本質を捉えさえすれば、むしろ、具体性を削ぎ落としたことによって、より豊かな解釈が可能となることを彼女の作品は教えてくれます。
本展では、キャンバスに見立てた皿に、あるイメージの写真を切り刻んだ断片の集積から新たなイメージを生み出すという新しい展開を発表します。
ご注目頂ければ幸いです。(KUNST ARZT 岡本光博)