2012年より、東京藝術大学大学院絵画専攻油画の学生が京都の老舗・西陣織帯屋「帯屋捨松」 に滞在し、芸術文化としての「帯」の特性や魅力を再発信する活動を行っています。その成果を 帯屋捨松内の現在使用していない旧工場や倉庫にて展示発表することにより、現代美術と伝統工 芸の新たな関わりを提示すると同時に京都の伝統産業の取り組みを知らせることを目的として 本展を開催いたします。織物を育んだ西陣の町の営みと帯・着物文化を「外」の視点から見つめることで現場に働く人とは異なる視点を探るべく、帯の図案・織り・売る行程、そして西陣の地 域に至るまでを幅広く調査・制作発表し、現代美術と伝統文化の融合という枠を超えた、新たな「帯」の可能性を提示致します。