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〈民藝〉のレッスン:番外編・集中講義; Figures and Grounds 図から地へ 地から図へ
ジャンル
美術
その他
形 態
レクチャー
トーク
その他
図と地、地と図――。白地に際立つ黒い図像のように、背景があるからこそ、ものは見える。でも、見方によっては、図像がバックグランドとなって、背景だったはずの部分が浮かび上がることもある。図(Figure)と地(Ground)は、そんなふうに目の前の光景の役割が往還しあう関係性のこと。
日々の衣服や料理や道具と、それらが着たり食されたり使われたりする暮らしのあり方との間にも、これと似た相関性があります。ふだんは気にかけていないけれど、何げなく手にした一本のペンから、社会の現状とこれからへと思いをめぐらすことができるハズだし、その逆もしかり。
それが「しかり」であることを示してくれるのが、〈民藝〉。だからこそ、近年あらためて注目をあつめているのではないか。そう考えて編纂したのが、『〈民藝〉 のレッスン』(フィルムアート社)でした。
MEDIA SHOPで2012年に行われたレクチャーシリーズ「〈民藝〉のレッスン」(全8回)は、〈民藝〉を手がかりとして、多様な切り口から、社会と暮らしのあり方を検討しました。今回はその番外編・集中講義。「Figures and Grounds(図から地へ 地から図へ)」というテーマで連続トークセッションを行います。
5つのトーク、全10時間からなる本企画では、あらためて「なぜいま〈民藝〉か」について、ローカル、リアル、ノーマル、ムーヴメントという4つのキーワードからひも解いていきます。大きな物語が終わった時代、人々はどのようにつながり、どのようにそれを深め、これからの社会と暮らしの姿を切り開くことができるのか。さまざまな語り手から紡ぎだされるお話を糸口に、みなさんと一緒にもう一度考える機会になればうれしいです。(鞍田崇)