「此岸」とは「彼岸」と反対の意味で、煩悩にあふれた「現世」を表す仏教の言葉。東日本大震災以降の日本に漂う鬱屈とした雰囲気を、「影」を使うことで表現しようと試みた作品群。光と影をテーマに作品を撮り続けている写真家・福山圭介が、震災後「此岸」に残された私たちが感じたそれでも前に進まなくてはいけないという気持ちを込めた意欲作。
< 福山圭介 プロフィール >
東京都出身。学生時代は油絵を指向。社会人になってから筆をカメラに持ち替え、作品を撮り始める。劇団アテンションプリーズ、劇団RPG 等、劇団のスチル担当。
2012 年、TVCF(Canon EOS 5D Mark ll の動画機能) も手がける。4×5、8×10 等大判撮影も行なう。