phono/graph は, 2011年のdddギャラリー(大阪), 2012年のドルトムント(ドイツ)、そして2013年に名古屋芸術大学アート&デザインセンターで展覧会をおこない, 「文字・音・グラフィックス」 の関係性における研究と, それを取り巻く現在の状況とを検証しながら“形”にすることを目的としてきました。 そこではアートやデザイン, 音楽といった限定的な境界を設定せず, さまざまなジャンルについての『対話』がメンバー間で積極的におこなわれています。
私たちは考えを“形”にすることと同等に, “対話”もまた重要であると考えており, phono/graph は“形成”と“研究”という2つの具体的な側面を持っています。
今回の企画“phono/graph KYOTO”では“場所性”や“対話”に重点を絞った内容にしたいと考えています。 それは展示という形式とは少し違う段階にあり, そこから次の問題に向かっていく現場にしたいと考えています。
また今回は phono/graph のレコ-ド・ジャケット型記録集も合わせて販売致します。
Nicole SCHMID|ニコール・シュミット
1978年大阪生まれ。2001年神戸芸術工科大学卒業。2003年からSchu-
le für Gestaltung Baselに通う。バーゼルのデザイン事務所に勤務したのち, 2009年に大阪に戻る。現在, helmut schmid designに勤務。タイポグラフィに重点を置き, 紙媒体を中心にデザインをする。
softpad|ソフトパッド
京都を中心に活動するアート/デザインユニット。1999年結成。インスタレーション, パフォーマンス, サウンド, デザイン分野などジャンルを超えながらそれぞれのメディアの境界線と接点を探る表現活動を行う。メンバー:粟津一郎, 上芝智裕, 奥村輝康, 竹内 創, 泊 博雅, 外山 央, 南 琢也。
intext|インテクスト
2004年に尾崎祐介(プログラマー)と見増勇介(デザイナー)によって開始されたグループ。2007年より外山 央(デザイナー)が加わる。アート・プログラムへの参加やデザイン, 出版物の制作, 音響・映像制作などをおこなう。デザインの特性を用いて他メディアへ接触し, システムの転用や再解釈を試みる。
Lyota YAGI|八木良太
1980年愛媛県生まれ。京都市在住。音響作品をはじめとして, オブジェや映像, インスタレーションからインタラクティヴな作品まで, 多様な表現手法を用いて制作を行なう。モノの機能や属性を読み替え, 再構成して関係性や価値を反転させたり, 経験や記憶を新たなコンテクストで再生させる。主に音や文字, 時間を題材に作品を制作。
Yukio FUJIMOTO|藤本由紀夫
1950年名古屋生まれ。大阪芸術大学音楽学科卒。80年代半ばより日常のなかの「音」に着目した装置, サウンド・オブジェを制作。インスタレーションやパフォーマンス, ワークショップを通じて, 空間における「音」の体験から新たな認識へと開かれていくような活動を展開している。2001年, 2007年, ヴェニス・ビエンナーレ参加。