野村證券などの創業者であり、金融財閥を一代で築き上げた2代目野村徳七はまた、得庵の号を持ち、茶の湯と能楽に造詣が深い近代有数の数寄者でした。彼のコレクションをもとに茶道具・能面・能装束を中心とした書・絵画・典籍・工芸など約1500点(重要文化財7件、重要美術品9件を含む)が野村美術館の所蔵品となっています。美術館では、今回30周年記念として、その選りすぐりの名品を公開いたします。
要望が多い重要文化財「雪村周継筆 風濤図」、重要美術品「与謝蕪村筆 草廬三顧・蕭何追韓信図屏風」のほか「北野茄子茶入」「仁清 色絵菊花文水指」「山本梅逸筆 百花百虫図」などを期間限定で公開いたします。野村得庵コレクションの名品中の名品を堪能していただければと思います。ぜひお見逃しなく。
【前期】9月7日(土)~10月20日(日)
雪村周継筆 風濤図(室町時代 16世紀、ただし 10/1~10/20 期間限定展示)・仁清 色絵菊花文水指(江戸時代 17世紀) ・与謝蕪村筆 草廬三顧・蕭何追韓信図屏風(江戸時代 18世紀) ・能面 竜女(室町時代 16世紀)など
【後期】10月22日(火)~12月8日(日)
織部梟香合(桃山時代 17世紀)・北野茄子茶入(南宋時代 12~13世紀)・練上志野茶碗 銘猛虎(桃山時代 17世紀)・山本梅逸筆 百花百虫図(19世紀 江戸時代)・堆黄竜文丸盆(明時代 1595年)など。