KUNST ARZT では、石場文子の個展を開催します。石場文子は、日常生活で目にするなんでもない風景やモノをモチーフに“見ることの楽しさ”を感じさせてくれるアーティストです。街なかの縞模様をリサーチした連作「日常でみる縞(2013)」、傘を実物大で版画にすることによって、形、大きさ、色、文様を改めて認識させる連作「かさ(2013)」。これらは、生活・環境デザインへの新しい観点の提示のみならず、慣れによって認識できなくなっているポップさやキッチュさをも内包した、現代日本文化の一断面を映し出しています。また「つながる(2010)」は、雑多に山積みされた日用品の中に、注意深くよく見ると、階段やトンネルがあちらこちらに存在しており、それらを発見した鑑賞者には、その先の道が開か れているというものです。ご注目頂ければ幸いです。