“ 雅の世界へタイムスリップ― ”
この春、源氏物語や伊勢物語、平安時代の宮廷の世界が、デザイン化された蒔絵(まきえ)によって美しく現代に蘇ります。
京都は都としての歴史の中で、多くの寺社仏閣とともに宗教の中心地として、また茶道や華道といった文化の中心地として栄えてきました。ここでは常に一級品が集まり「みやび」なものづくりが追求されてきました。
またデザインとともに、漆器の表面に漆で絵や文様を描き、その上から金や銀の金粉を蒔まくことで器の表面に定着させる京蒔絵の美しさが、さらに風情のある「みやび」な世界を作りだしています。
この度象彦漆美術館では、約30年ぶりの公開となる「源氏物語絵棚」などの漆の作品をはじめ、昭和天皇の即位の礼の奉祝として皇室に献上された「舞楽蒔絵棚」の置目(下絵)も合わせて展示いたします。また、蒔絵の技法によって金の盛り上がりの違う表面に、直接触れていただけるコーナーもございます。
象彦でしか見ることのできない世界遺産級の蒔絵作品をお楽しみください。