作品紹介
横山拓也の粉引の白の器は、ひび割れた壁の漆喰のような、独特のテクスチャーが特徴です。素焼きした黒土の上からかけられた白の化粧土は均一ではなく、豊かなニュアンスがあります。また近年発表している黒の鉄釉の作品も、マットな部分と光沢のある部分が共存し、独特の光の流れを作り出しています。また造形の面においても、厚みを不均一にしたり、口縁部のラインに揺らぎをもたせたりすることで、あたたかみと緊張感を同時に与えています。ものと場所の関係、そこに生まれる佇まいというものを大事にするという横山の作品は、置かれた場所で、そして使われることによってまた豊かに表情を変えていきます。
展覧会について
本展のテーマは器の「風景」。茶碗、壷や花器に加え、普段使いの器など、大小含め約120点の作品を展示いたします。土に自然風土が映し込まれて生まれた作品一点一点のもつ「風景」、そしてバラエティ豊かな作品が、展示スペースでつくりだす「風景」を、この機会に是非ご高覧下さい。
オープニングレセプション
日時:4月5日(金) 18:00〜20:00
アーティスト・トーク
日時:4月5日(金) 18:00