当館は、前身である国立近代美術館京都分館設立から数えて、2013年に開館50年を迎えます。これを記念し、開館当初から美術館活動の柱としてきた「工芸」に焦点をあてた特別展を開催いたします。
1963年の開館記念展は〈現代日本陶芸の展望〉でした。そこで本展に出品された代表作に当館の原点を探るとともに、以後毎年開かれる「工芸展」の出品作から多彩な「工芸」コレクションが形成されていった経緯を紹介しながら、当館50年の歩みを回顧します。
そして、「工芸」という造形、その表現性に注目し、明治時代における工芸家と日本画家の共演や、近代化とともに生活に浸透するデザイン意識の芽生え、さらには建築を核に総合芸術への視点を、上野伊三郎とリチの合作である「スターバー」の再現をとおして探り、Ⅱ部構成で「交差する表現」再現の場を演出します。
講演会:3月30日(土)
座談会:4月27日(土)