江頭明音は、近年、朦朧体(明確な輪郭を持たない描画方法)を取り入れ、主に人物描写を通して、独特の空気感のある絵画世界を展開しているアーティストです。
「人間が持っている異常な部分、マイナスな部分を肯定的に捉え、美しいものとして描きます。」とアーティスト・ステートメントにもあるように、既成概念や社会通念といった“常識”というモノサシによって個を否定され得る社会状況、例えば同性愛などの社会的タブーとされる一場面を、現実なのか非現実なのか...やわらかく、やさしく描くことによって、刹那的な美を生み出しています。
ご注目いただければ幸いです。(KUNST ARZT 岡本)