京菓子は、一席一菓。
一席ごとに、相手を思い、自然との対話を繰り返しつつ、その日、その時、その場所、その人だけのために作られる「食べる芸術」です。本展は、これまで公募展として開催してきた「京菓子展」10周年を記念し、特別展として開催するものです。さまざまな分野で活躍する9名が、茶席における「亭主」となり、職人と対話しながら 、大切なお客さまを迎えるための菓子をあつらえます。京菓子を通して、人と人との間に紡がれる「ものがたり」が、日本文化の本質を見つめ直すきっかけになることを願っています。
亭主 - 客 - 職人が紡ぐ「ものがたり」を味わう
菓子文化が育まれた場である数寄屋建築の座敷で、抹茶とともに作品を召し上がっていただくことができます。京菓子は、亭主と職人が紡ぐ「ものがたり」を、食べる人(客)が読み解くことで完成する芸術です。本展でしか味わえない特別な菓子をお楽しみください。
<亭主 × 菓子職人>
- 天野 喜孝(画家/イラストレーター) × 植村 健士(有職菓子御調進所 老松/京菓子展 2018年 大賞 ほか)
- 池坊 専宗(華道家/写真家) × 塩貝 祥代(学校法人大和学園講師/京菓子展 2021年 大賞)
- 叶 松谷(陶芸家/京焼清水焼窯元三代目) × 今西 善也(鍵善良房)
- 川邊 りえこ(書道家/美術家) × 垣本 晃宏(ASSEMBLAGES KAKIMOTO)
- 串野 真也(ファッションデザイナー/アーティスト) × 金谷 亘(京菓子司 金谷正廣)
- 森山 未來(俳優/ダンサー) × 杉山 早陽子(御菓子丸)
- ヤノベケンジ(現代美術作家/京都芸術大学教授) × 中丸 剛志(有職菓子御調進所 老松/京菓子展 2022年 京都市長賞 ほか)
- 夢枕 獏(小説家) × 幾世橋 陽子(まめいち/京菓子展 2016年 大賞 ほか)
- ルシール・レイボーズ(写真家/KYOTOGRAPHIE共同創設者) × 髙家 裕典(御菓子司 聚洸)
※五十音順・敬称略