Roland Hagenberg 「蠱惑 KOWAKU」展

ローランド・ハーゲンバーグはウィーン育ちのアーティスト、作家、写真家である。3年前、ウィーンと同様文化と伝統の長い歴史を持つ古都、京都にアトリエを構えた。ここでローランドは歌磨、白隠、広重の作品に興味を持つようになった。書、絵、詩を組み合わせた彼らのしばしばユーモラスな手法は、数百年経った今も現代の鑑賞者にその魅力を失わない。「蠱惑KOWAKU 」展は、こうした日本の巨匠たちへの皮肉なオマージュであり、それにふさわしく、画家・今尾景年（1845-1924）のアトリエであった麓寿庵で開催される。

京都の風情ある佇まいに似合うローランド氏の創作作品。今回の企画は各々の和室に墨画、写真、詩そして伝統工芸作家とのコラボレーション作品を展示いたします。配置された和室空間では、自由なイメージを想像する作品は観る者に興味と新しい感覚をもたらします。それはローランド氏が創作する魅力ある和空間に変わり- Life inside Art - 居心地のいいアートのある暮らしが醸し出されます。
以前から研究していた白隠の禅画とローランド作品が結び付くユニークで愉しいアートを通して多くの人々の心を引き付け惑わすほどの魅力的な展示会です。この機会が受け継がれた純和風建築を見つめなおす契機になれば幸いです。
企画/ IDEAKEI