京蒔絵の文様の多くは人の幸せを願う心を込めた吉祥文様です。アジアから伝わったその意匠は、日本文化の中に溶け込み、今もなお多くの人々から親しまれています。
力強さ、心の広さ、幸運、長寿など、様々な意味を持つ文様を描いた漆器を使うとき、器の美しさに加えて、文様に込められた心を味わうのが楽しみの一つでもあります。
本展覧会では、所蔵品の中から吉祥文様が描かれている作品を厳選し、ご紹介いたします。また、京都の蒔絵師として名を馳せた戸嶌光孚(とじまこうふ)の作品も出展しています。
蒔絵の美しさとともに、願いがこもったおめでたい吉祥文様の魅力を存分にお楽しみください。