この度、haku kyotoにて〈モノ・シャカ No.10 テーマ「恋」〉と題した企画展を開催いたします。
『モノ・シャカ』とは京都を中心に活動する作家集団、及び発行する季刊同人誌の名です。京都大学総合人間学部の同窓生により2018年に結成し、各号にテーマを設けて小説、詩、エッセイ、評論などを掲載しています。
本展は、三名の画家にその新刊〈モノ・シャカ No.10「恋」〉を読んでから絵を描いてもらい、それらと本を同時に展示するという試みです。本誌においては、参加作家にドローイングや文章もご寄稿いただいています。モノ・シャカと画家三名の作品をぜひお楽しみください。
【参加作家】
多田 恋一朗|Koiichiro Tada
群馬県出身。2018年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(技法材料研究室)修了。頭の中にある空想と目の前にある現実、相反して見える二つの世界の臨界点を探るように絵画を中心に制作している。主な個展に「ハロー[ハロー]」(TAKU SOMETANI GALLERY 、東京、2022)などがある。
牧山 雄平|Yuhei Makiyama
1992年京都府生まれ。画家。2018年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻壁画研究領域修了。2019年より香川県の小豆島に移住。制作環境を自作することから作品が出発し、実世界の事象とそれを描きみえてくる景色の往還を油絵によって残している。
水戸部 七絵|Nanae Mitobe
画家。現在、ウィーンと日本を拠点に活動。初期は著名人を描いた作品を制作していたが、2014年米国での滞在を機に、匿名の顔を描いた「DEPTH」を制作し、2016年愛知県美術館の個展にて発表、2020年に同館で「I am a yellow」が収蔵される。
モノ・シャカ | Mono Shaka
京都を中心に活動する作家集団、及び発行する季刊同人誌の名。「モノ・シャカ派」の中核。京都大学総合人間学部の同窓生により2018年に結成し、小説、詩、エッセイ、評論などを掲載。各号毎にテーマを設定(例:『鴨川』『旅』『死、不条理、もしくは笑い』『余所者』など)し、書き、京都市内では一部無料配布、他地域では販売の形式を採る。
主な参加美術展覧会に「乳野の里芸術展」(千野、滋賀、2022)、「N貸家はいい貸家」(N貸家、東京、2021)「ATAMI ART GRANT」(熱海市内各所、静岡、2021)、「ストレンジャーによろしく」(金沢市内各所、石川、2021)、「生きられた庭」(京都府立植物園、京都、2019)。メンバーは古崎今日子、髙木遊、月嶋修平、園部燿、市村明宏、宮澤慧智の六名。
水戸部七絵による出展作品 《emotions》 © Atsushi Yoshimine