漆・うるわしの饗宴展 世界の女性作家による漆表現の現在

ジャンル
  • 美術
形 態
  • 展覧会
漆はウルシ科の樹からとれる樹液で、インドから東のアジア圏で植生しています。そのため、古来からアジア圏の中国、東南アジア諸国、日本で、日用品や装飾品に漆の樹の樹液を塗る漆芸技術が伝統文化として発達してきました。また、西欧諸国が中世の大航海時代に貿易を介して、漆工芸を広め、世界中の人々を魅了しました。
現代の漆は、古来から伝統文化を継承する軸と、世界規模に広がった交流軸が縦横に交錯したモザイク模様になっており、百花繚乱の魅力にあふれています。今回、世界に広がった新しい漆の魅力を一般の人々に楽しんで頂くことと、漆の世界交流ネットワークを深めることを目的に、日本・中国・韓国・東南アジア・ヨーロッパ・アメリカの女性漆工芸作家31名による「漆・うるわしの饗宴展−世界の女性作家による漆表現の現在」を東京、京都、福島にておこなうことになりました。
1999年9月北京中央工芸美術学院展示ホールでの「中日韓法女流漆芸聯展」の開催後、11年を経て2010年10月北京798芸術区喬十光大漆館喬加工作室ギャラリーでの「北京国際女子漆芸展」が開催されたことを機に再編成し、日本での開催に至りました。2011年10月には「紲プロジェクト−世界の女性漆アーティストから東北へのメッセージ−」と題し、漆塗板に女性漆作家の東北に寄せた表現を展示いたしました。
今回の展示作品には各国の特徴ある漆の技術や表現による立体造形、壁面や屏風、装身具などへの展開も見られます。
それぞれ環境や情勢の異なる国に生きる女性漆作家が漆をどうとらえ、この時代をどう見つめているのか、新しい漆表現の挑戦と交錯を試みる取り組みとなります。
作品展示の他に、シンポジウム、ワークショップ・レクチャー、パフォーマンスを実施し、現代漆工芸の普及と交流活動を企画しています。特に震災後、日本そして世界がどのような道を歩むべきか、「漆になにができるか」女性漆作家の視点から漆をとおして考えていきたいと思います。
展覧会の開催にあたり、助成をいただきました財団、並びに多くの皆様に、ご協力・ご支援いただきましたことを感謝申し上げます。

10月6日(土)
13:30〜15:20
シンポジウム 
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
「女性漆作家の視点から漆造形を考える2 〜漆素材の特性と表現 漆に何ができるか」
司会・外舘和子

15:30〜16:00 
パフォーマンス 
Sha Sha Higbyさんによる漆の作品を身につけての舞踏
Sha Sha Higbyさんは、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコ郊外を拠点に、自身で制作した乾漆や幾重にも重なる染めやワイヤーなどを複雑に絡ませた衣装を身に纏い、独自の舞踏を展開するアーティストです。シャシャさんの妖艶な舞の世界をお楽しみください。

16:00〜17:30 
レセプション

10月7日(日)
14:00~14:45 
アーティストトーク
司会:外舘和子 (工芸評論家・工芸史家)

15:00〜17:00 
出品作家の指導による海外作家の蒔絵体験ワークショップ(要申込、講座費)
講師:井上絵美子(出品作家)
受講料:2000円(材料費込み)
定員:20名

イベント情報

日時
2012年10月6日(土)~ 2012年10月21日(日)
11:00〜19:00(入館は18:45まで)
月曜日(祝日の場合火曜日休み)
場所
[中京区]
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
〒604-0052 京都市中京区油小路通御池押油小路町238-1(堀川御池ギャラリー内)

http://www.kcua.ac.jp/gallery/access

料金
無料
URL
http://www.kcua.ac.jp/gallery/exihibition/3060.html
問合せ先
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
TEL:075-334-2204
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。