Gallery PARC[グランマーブル ギャラリー・パルク]では、2023年7月1日(土)から7月23日(日)まで、「キウチアートマップ 2023」展を開催いたします。
1998年に成安造形大学洋画クラス研究生を修了した木内貴志(きうち・たかし / 京都・1973〜)は、「キウチズム」なる個人イズムの確立・追及を制作姿勢として、表現内容にあわせて絵画や立体、映像やパフォーマンスなど手法や素材を限定することない多様な作品展開に取り組んでいます。1997年の初個展となる「木内貴志大回顧展」(1997・VOICEギャラリー/京都)以後、「キウチアニュアル2000・言葉と美術」(2000・夢創館/神戸)、「キウチトリエンナーレ2004・名前と美術」(2004・GALLERY wks./大阪)、「ポストキウチズム2011」(2011・中之島4117ポストギャラリー/大阪)、 「琳派401年記念 リンパなキウチ展」(2016・Gallery PARC/京都)、「キウチ芸術センター展」(2018・京都芸術センター/京都)などの個展とともに、多くのグループ展や自主企画展などに参加してきました。
それぞれの個展のタイトルからもわかるように、木内の作品や展開は既存のアートシーンや美術動向を題材に、そこに内在する矛盾や滑稽さへの「ツッコミ」であるとともに、「駄洒落」「庶民感覚」「ベタ」「自虐ネタ」による「ボケ」であるともいえます。つまりそれは個人の興味や疑問、執着や妄想を膨らませた「ひとりボケ・ツッコミ」と呼べなくもないのですが、鑑賞者の笑いやツッコミを誘うその作品は、いつしかそこにコミュニケーションを作り出していきます。
ギャラリー・パルクでは7年ぶり、自身にとっては生誕50年のタイミングでの開催となった今展「キウチアートマップ」では、文字通り「木内と美術と地図」をきっかけとした新作を展開いたします。また、ギャラリー・パルクの入居する堀川新文化ビルヂング内のショーウィンドーやカフェ空間には、木内の過去作品をあわせて展示します。これにより50歳を迎えた木内の「これまでの道のり」と「現在の地図」とともに、もしかすると少しだけ「これから」を見たりすることができるかもしれません。