京都精華大学は企画展「日日の観察者」を開催します。新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって、これまでの日常が覆された今、あらためて自分自身と向き合い、日々の暮らしを見つめ直す時間が増えた人も多いでしょう。本展では、本学出身アーティストの中から、日々のささやかな出来事や人々の暮らしを観察し、独自の思考と手法で新たな風景を生み出す4名の作家、小出麻代、花岡伸宏、藤野裕美子、松元悠を紹介します。
様々な場所に赴き、場所そのものや、そこに関わりを持つ人とのやり取りを起点に「記憶」や「時間」にまつわるインスタレーション作品などを手がける小出。
作為と無作為の間を行き来しながら、身の回りの物や木彫、既製品などを組み合わせた立体作品を主に制作する花岡。
空家に残された家財道具や生育によって常に現在を更新する植物、内や外の接続点である窓枠やカーテンなどを配置し、時間や場所を自在に描き繋げる藤野。
新聞、テレビ、ウェブなどのマスメディアが報じるニュースを取り上げ、その情報から現地を訪れ、観察者である立場から出来事の追体験を試みる松元。
多様な人々が行き交うホテルという非日常空間のなかで、鑑賞者と作品の距離はより近くに感じられることでしょう。時代の大きな転換期にいる作家たちの日々の観察者としての表現をご体感いただけたら幸いです。
出品作家:小出麻代、花岡伸宏、藤野裕美子、松元 悠
主催:京都精華大学
グラフィックデザイン:芝野健太
企画:伊藤まゆみ(京都精華大学展示コミュニケーションセンター特任講師)
展覧会Instagramアカウント:https://www.instagram.com/nichinichi_no_kansatsusha/