本展では、芸術分野で“遠近法”として使われる「パースペクティブ」という言葉を、哲学や心理学分野で使われる“世界を認識する視点”として捉え直し、その上で、私たちが一人の主体として生きる世界をどのように認識していくのか、その方法論を5人のアーティストの作品を鑑賞しながら探ることを試みています。
私たちは、彼/彼女らがどのようにものごとを認識して制作しているかを作品から読み取ることにより、自分の視点とは違った角度で世界に出会うことができるのではないでしょうか。そして、その出会いは私たちのパースペクティブにもわずかに影響を与えつつ、渦(スパイラル)のように入り混じりながら繋がり続けていきます。
鑑賞を通じて、多面的な世界観を感じ取ってもらえる体験となれば幸いです。