タカ・イシイギャラリー京都では2012年9月7日(金)から 10月13日(土)まで、gallery 1にて佐伯洋江の新作展を開催致します。
佐伯は初期作品からケント紙にシャープペンシルで緻密に描き込むという手法を貫いてきました。本展ではこれまで使用してきた色鉛筆やアクリルに加え、新たな質感を生み出す水彩やパステルによってディテールまで美しく彩られた新作ドローイングを発表します。
「佐伯洋江は、無数の細い線を集積して複雑なドローイングを制作する。細かな線を繰り返し引く作業が、網目模様を作り出し、そこから面や微妙な色合いが生まれる。線の集積や襞状組織から、木の枝や葉のような延長部を持つ植物のような物体が合成される。そんな延長部からさらに、様々な寄生体が伸びて、花や蔓に似たものを付けている。その物体は、異質なものを宿らせているために、ひとつの主体では定義できない複合的な生命体のイメージを捉える。」
松井みどり『ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開』(国際交流基金海外巡回展)美術出版社、2009年、p.72より引用