KUNST ARZT では、今岡聡美の個展「鬼の我儘 (おにのわがまま)」を開催します。
今岡聡美は、「子供×鬼=神」をテーマに、抜群の描写力で、情感豊かな絵画を生み出すアーティストです。
「腹を空かせた小鬼(2014)」や「鬼がきたぞ!(2013)」では、平和で古き良き日本的な街中にドンと鎮座する“神”がご飯を食べる様を描いています。北斎の版画のように配置された小さな人物一人一人に感情を読み取ることができるほどの活きた描写がなされており、もちろん主人公である“神”が愛らしけれど、何を考えているのかわからない表情であることが、絵画に不思議な奥行きを与えています。平和、社会、宗教、日本の美と伝統・・・といった諸要素も内包する絵画に、ご注目頂ければ幸いです。 (KUNST ARZT 岡本光博)