植物の電位変化がメロディックなパターンとして写し取られた藤枝守の《植物文様》という音楽。その《植物文様》シリーズから「箏組曲」と「箏歌」を基調に、古事記のなかに歌われている最古の琴歌《茲都歌》や平家物語の一節がもとになった《想夫恋》などの古曲が織り込まれていきます。「コト」と「ウタ」の源流に現在が呼応しながら、「とき」が奏でられていきます。
【演奏】中川佳代子、丸田美紀(唄、和琴、箏、)
【進行】藤枝守(作曲)
【曲目】箏組曲:植物文様
箏歌:はじまりのはは~小泉八雲に基づく(テキスト:今福龍太)
歌づけ般若心経~伊藤比呂美新訳「般若心経」
光のどけき春の野辺~原作『蝶々夫人』から
(以上・藤枝守作曲)
茲都歌/歌返 ~陽明文庫「琴歌譜」より、和琴(わごん)と歌による再現
想夫恋(そうふれん)~平安末期古楽譜の再現
増田真結作曲~枯野
*和琴(わごん)・・・、日本でよく知られている「箏」は大陸からの渡来楽器が基になっていますが、「和琴」は雅楽の国風歌舞でもちいられる日本固有の弦楽器で、日本最古の楽器。今回は資料をもとに復元された楽器を使用。
<主催>モノフォニーコンソート京都
<共催>京都芸術センター
<後援>沢井箏曲院、京都三曲協会、(公財)京都市芸術文化協会