象彦は寛文元年(1661年)創業より352年の間、漆器商を営み続けています。これまで歴代当主は、職人の手本となるような漆芸作品を収集してまいりました。
2011年秋には、伝・淀君所持の手箱などを出品した「象彦所蔵の逸品-淀君から現代まで」展を開催いたしました。
今回はその第2弾として“食”をテーマに、漆(うるし)のうつわコレクションを展覧いたします。
金蒔絵の美しさが際立つ、木の葉を配した「吹寄花見重」や、桜や紅葉がちりばめられた「雲錦蒔絵八角喰籠」、精巧なつくりの「雪輪内洗朱四段重」など、さまざまな表情を持つうつわをご紹介いたします。
また、合わせて江戸時代の岡山城城主である池田候伝来の「池田候膳椀揃」も特別に公開いたします。家紋の備前蝶文様を全面にあしらった一式は必見です。
料理だけでなく、うつわにも美を求めた日本食文化の中で育まれてきた、
空間をも華やかに感じさせてくれる作品の数々をどうぞお楽しみ下さい。