[for_KIDS 舞台芸術編]子どもたちの生きる力を育む「ダンス」の可能性
KYOTO ART BOX for KIDS コラム第3段となる「舞台芸術編」では「コンテンポラリーダンス」に焦点をあてます。大人になれば少し気恥しい気もするダンス。「心が自由な子どものときにダンスにふれること」の大切さについて、アーティスト・千代その子さんの活動を通して考えてみたいと思います。
*本文中のリンク(太字)は外部サイトへ移動します。
千代 その子
音楽が聞こえると、身体が動き出す。うれしい時やたのしい時、誰かとリズムに合わせてステップを踏んでみたくなる。身体を動かすことで、日々の悩みや忙しさを忘れ、心が軽くなる。自分以外の誰かや、目に見えない何かと、心が通じ合う瞬間を感じられることもある。どんな時代でも、どんな国でも、言葉を習得するよりも先に、ヒトはおどる。おどることは人間らしさの原点であり、人とのつながりを築く基礎でもある。
皆さんが「ダンス」と聞いた時、最初に思い浮かべるのは、メディアでよく見るような音楽やリズムに合わせたエンターテイメントとしてのダンス、或いはブレイキンのような競技としてのダンスかもしれないけれど、ここでいう「ダンス」は芸術としての、ヒトが誰か/何かと心を通わせる瞬間に存在するささやかな身体表現さえも含まれています。多様なダンスジャンルの中から、今回は私の活動の中心に据える「コンテンポラリーダンス」に焦点をあてて、子どもたち×ダンスについて、1人のアーティストの視点からお話してみたいと思います。
私は、豊岡市(兵庫県)・京都市(京都府)の2拠点で活動しています。
豊岡市では、2016年から『城崎オープンダンスクラス』(現:『みんなのおどる場所』)という完全単発制のダンスワークショップを月に一度のペースで始めました。習いごととしてのダンスではなく、地域住民も、観光客も、誰もがいつでも「おどりたい」時にふらりと立ち寄ることができる場所です。2~6歳の未就学児(時に親子)、小学生、中学生、大人がそれぞれのクラスで気軽にダンスを楽しんでくれています。
2019年には「自分たちのダンスをつくりたい」「お客さんにみてもらいたい」という想いが芽生えた子どもたちとともに、小学生のみで構成される城崎温泉拠点のこどもダンスカンパニー『とことこダンサーズ』を結成しました。年度ごとに活動テーマを設け、毎年約15名での結成・解散を繰り返すダンスカンパニーですが、世界で活躍するアーティストたちや地域の方々との交流を通して、この地域でしかつくることのできないダンス作品が生まれています。
京都市では、2023年に乳幼児親子向けのダンスプロジェクト『Bambino! 0歳からのパフォーミングアート』をスタートさせました。自身が出産・子育てを経験したことをきっかけに、0~2歳の子どもたちとその保護者を対象にはじめた活動です。
この他にも、京都市内の幼稚園で乳幼児親子を対象とした園庭開放のプログラムや、年少〜年長までの園児を対象にしたコンテンポラリーダンスクラスを実施したり、フリースクールや高校等で、何らかの理由があって学校に行くことができない子どもたちや、人とのコミュニケーションに苦手意識を感じている子どもたちとのダンスプログラムも行っています。
いずれの活動にも根っこには「ダンスはみんなのもの」という信念があり、すべて参加者の声・ニーズを起点にスタートさせたプロジェクトです。英国コミュニティダンスのインクルーシブなダンスの考え方を主軸においているため、年齢や性別・障がいの有無といった<違い>を<個性/魅力>として自由に表現できるダンスの場づくりを心がけています。
「コミュニティダンス」とは、年齢、性別、障がいの有無、宗教、人種、ダンスジャンルや経験にかかわらず、「誰もがダンスをつくり、踊ることができる」という考えのもと、アーティストが関わり、“ダンスのもつ力”を社会の中で活かして行く活動です。(出典:JCDN『コミュニティダンスのススメ』 https://cdj.jcdn.org/home/)
1960年代のイギリスを中心に、限られた人たちによって創造された芸術を享受するだけだった観客が、作品の創造プロセスに参加するコミュニティアートが生まれました。その後、「誰一人取り残さない」社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)の理念も広がる中で、コミュニティダンスも徐々に社会に浸透していきました。日本でも特に2000年代から、全国で盛んに取り組まれており、ダンスが社会課題の解決の糸口になるケースも増えています。
"劇場”の外で生まれる、アーティストと観客の間に明確な境界線がないダンスには、人間が本来持つコミュニケーションの力や表現力・想像力・創造力をより豊かに成長させるためのヒントが隠れているのではないか、そしてそうした取り組みを通して、人々が人間らしさや人とのつながりを実感することは、AIやロボットと共存する現代の私たちにとって非常に重要なことなのではないかと、私はコミュニティダンスに大きな可能性を感じるようになりました。
「今日はコンテ(ンポラリーダンス)の日!」と、初めは馴染みのなかった言葉も、月に一度のオープンクラスを何年か続けるうちに自然と聞こえてくるようになりました。こども園の遊びの時間にお仕事体験コーナーを子どもたちが企画運営したある日、数名の子どもたちが「ダンスのワークショップがしたい!」と自分たちでプログラムを考え、他のお友だちを踊らせていたと先生方からお聞きすることもありました。子どもたちにとって、月に一度のたった1時間でも、その場所で出会った人たちと自由に表現し、自分の「好き!」が認められる時間が、心に残る大切なひとときだったのだと感じさせてくれる出来事でした。
小学生のダンスカンパニー『とことこダンサーズ』では、誰かと話し合いを重ねながら、ゼロからダンス作品をつくり発表します。そのプロセスの中には、小学生とはいえたくさんのぶつかり合いや摩擦も生じます。一緒に活動する仲間の中には、発達や身体に特性のある人もいるからこそ「わたしのあたりまえは、みんなのあたりまえではない」ということを念頭においてあらゆる場面で思いやりをもって活動しなければなりません。作品をつくる過程を通して、実感をもって「多様性」を受け入れること・受け入れてもらうことについて日々考え、経験しています。そして「いろんなことを忘れて心が軽くなるから」「自分で考えたダンスで拍手をもらえるのってうれしいから」と、楽しみや喜びのあるゴールを目指してみんなで一緒に意見を交えながら前に進んでいくこと。この経験は、将来ダンサーにならなくても、きっとどんな仕事をするときにも彼らの力になるだろうなと確信しています。
乳幼児親子を対象にしたダンスワークショップでは、ただ参加してもらうだけでなく、鑑賞の時間も意識しています。どんな現場も緊張しますが、あかちゃんをダンスの場に迎え入れる時の緊張はひとしおです。なぜなら、ほぼ全員にとって「生まれて初めて」の鑑賞体験だから。そして、感覚だけを頼りに「なんかいい」「なんか好き」「なんか楽しい」を全身で感じているあかちゃんに、どんな色・音・光・形・触感を与えてあげられるのか、まだまだ探究の道半ばです。これまでに参加してくれたお母さんたちの「今もこんなことができるのか、もう少ししたらこんな動きもできなくなるんだな、とか思えて余計に愛おしく感じられた」「今この瞬間が素晴らしい、同じものはないんだなと感じた。どんなことでも、その瞬間を楽しんで、その瞬間に輝きたい」という言葉を手がかりに、この世界に生まれてきてくれたことを祝福し、家族とともに一生懸命生きている、この貴重な日々を心に刻むことができるような時間を目指したいと考えています。
これまでダンスを通して、子どもたちが表現する力・想像する力・違いを認める力・人とつながる力、新しいものを生み出す力など、さまざまな力を身につけていく様子を目の当たりにしてきました。今の自分の「好き!」や魅力をしっかりと見つけること、そしてそれが誰かに受け入れられる・認められる・肯定されること。そうした経験をもつこと自体が、子どもたちが生きていく長い人生の中で、強くやさしくしなやかに生きていくための大きな力となるのではないかと思います。
人は人とかかわり合いながら生きていきます。だからこそ、周囲からの思わぬジャッジメントを受けることもあります。それによって傷ついて、自分を見失ってしまわないためにも、心と身体のウェルビーイング(すこやかさ)を守るためにも、経済的・文化的格差を問わず、一人でも多くの子どもたちにそのような体験の機会が届くといいなと思っています。この社会を今よりもさらに寛容で、創造的で、多くの人にとって生きやすい社会にするために、未来を創っていく子どもたちに、私たち大人が伝えられることを探していきたいです。
千代 その子(ちしろ そのこ)
滋賀県出身・在住。 3歳からバレエを始める。2004年に渡英、KS Danceに入学し、Rambert School of Ballet and Contemporary Danceへの転入を経て、Kent大学BA(hons)学位を取得。卒業後は、イタリア・シチリア島に拠点を移す。2009年に帰国後は、バレエ講師兼フリーのダンサーとして活動。2013年龍谷大学大学院政策学研究科修士課程を修了し、地域公共政策士取得。兵庫県豊岡市で子どもから大人まで誰もが気軽にダンスに触れることができるオープンクラスを主宰し、2018年に一般社団法人ダンストークを設立。「地域における身近なダンスの場づくり」を目指し、城崎・京都の二拠点でさまざまなプロジェクトを企画実施している。2023年からダンサーの米澤百奈とともに『Bambino! 0歳からのパフォーミングアート』を立ち上げ、子どもたちに舞台芸術を届ける活動に力を入れている。
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*本文中のリンク(太字)は外部サイトへ移動します。
子どもたちの生きる力を育む「ダンス」の可能性
千代 その子
はじめに
音楽が聞こえると、身体が動き出す。うれしい時やたのしい時、誰かとリズムに合わせてステップを踏んでみたくなる。身体を動かすことで、日々の悩みや忙しさを忘れ、心が軽くなる。自分以外の誰かや、目に見えない何かと、心が通じ合う瞬間を感じられることもある。どんな時代でも、どんな国でも、言葉を習得するよりも先に、ヒトはおどる。おどることは人間らしさの原点であり、人とのつながりを築く基礎でもある。
皆さんが「ダンス」と聞いた時、最初に思い浮かべるのは、メディアでよく見るような音楽やリズムに合わせたエンターテイメントとしてのダンス、或いはブレイキンのような競技としてのダンスかもしれないけれど、ここでいう「ダンス」は芸術としての、ヒトが誰か/何かと心を通わせる瞬間に存在するささやかな身体表現さえも含まれています。多様なダンスジャンルの中から、今回は私の活動の中心に据える「コンテンポラリーダンス」に焦点をあてて、子どもたち×ダンスについて、1人のアーティストの視点からお話してみたいと思います。
とことこダンサーズ#4『わきだすおと×うたうからだ』本番の様子/豊岡市・城崎温泉街
豊岡・京都での取り組みについて
私は、豊岡市(兵庫県)・京都市(京都府)の2拠点で活動しています。
豊岡市では、2016年から『城崎オープンダンスクラス』(現:『みんなのおどる場所』)という完全単発制のダンスワークショップを月に一度のペースで始めました。習いごととしてのダンスではなく、地域住民も、観光客も、誰もがいつでも「おどりたい」時にふらりと立ち寄ることができる場所です。2~6歳の未就学児(時に親子)、小学生、中学生、大人がそれぞれのクラスで気軽にダンスを楽しんでくれています。
2019年には「自分たちのダンスをつくりたい」「お客さんにみてもらいたい」という想いが芽生えた子どもたちとともに、小学生のみで構成される城崎温泉拠点のこどもダンスカンパニー『とことこダンサーズ』を結成しました。年度ごとに活動テーマを設け、毎年約15名での結成・解散を繰り返すダンスカンパニーですが、世界で活躍するアーティストたちや地域の方々との交流を通して、この地域でしかつくることのできないダンス作品が生まれています。
京都市では、2023年に乳幼児親子向けのダンスプロジェクト『Bambino! 0歳からのパフォーミングアート』をスタートさせました。自身が出産・子育てを経験したことをきっかけに、0~2歳の子どもたちとその保護者を対象にはじめた活動です。
この他にも、京都市内の幼稚園で乳幼児親子を対象とした園庭開放のプログラムや、年少〜年長までの園児を対象にしたコンテンポラリーダンスクラスを実施したり、フリースクールや高校等で、何らかの理由があって学校に行くことができない子どもたちや、人とのコミュニケーションに苦手意識を感じている子どもたちとのダンスプログラムも行っています。
いずれの活動にも根っこには「ダンスはみんなのもの」という信念があり、すべて参加者の声・ニーズを起点にスタートさせたプロジェクトです。英国コミュニティダンスのインクルーシブなダンスの考え方を主軸においているため、年齢や性別・障がいの有無といった<違い>を<個性/魅力>として自由に表現できるダンスの場づくりを心がけています。
Bambino! 0歳からのパフォーミングアート『おやまであそぼう』ダンスワークショップの様子/京都市・京都芸術センター /Photo by Vennik Photography
「参加する」ダンスにあるヒント
「コミュニティダンス」とは、年齢、性別、障がいの有無、宗教、人種、ダンスジャンルや経験にかかわらず、「誰もがダンスをつくり、踊ることができる」という考えのもと、アーティストが関わり、“ダンスのもつ力”を社会の中で活かして行く活動です。(出典:JCDN『コミュニティダンスのススメ』 https://cdj.jcdn.org/home/)
1960年代のイギリスを中心に、限られた人たちによって創造された芸術を享受するだけだった観客が、作品の創造プロセスに参加するコミュニティアートが生まれました。その後、「誰一人取り残さない」社会的包摂(ソーシャル・インクルージョン)の理念も広がる中で、コミュニティダンスも徐々に社会に浸透していきました。日本でも特に2000年代から、全国で盛んに取り組まれており、ダンスが社会課題の解決の糸口になるケースも増えています。
"劇場”の外で生まれる、アーティストと観客の間に明確な境界線がないダンスには、人間が本来持つコミュニケーションの力や表現力・想像力・創造力をより豊かに成長させるためのヒントが隠れているのではないか、そしてそうした取り組みを通して、人々が人間らしさや人とのつながりを実感することは、AIやロボットと共存する現代の私たちにとって非常に重要なことなのではないかと、私はコミュニティダンスに大きな可能性を感じるようになりました。
とことこダンサーズ#1 文化のつどいパフォーマンスの様子/豊岡市・城崎国際アートセンター/Photo by Yurie Tanaka
子どもたちがコンテンポラリーダンスに触れるとき
「今日はコンテ(ンポラリーダンス)の日!」と、初めは馴染みのなかった言葉も、月に一度のオープンクラスを何年か続けるうちに自然と聞こえてくるようになりました。こども園の遊びの時間にお仕事体験コーナーを子どもたちが企画運営したある日、数名の子どもたちが「ダンスのワークショップがしたい!」と自分たちでプログラムを考え、他のお友だちを踊らせていたと先生方からお聞きすることもありました。子どもたちにとって、月に一度のたった1時間でも、その場所で出会った人たちと自由に表現し、自分の「好き!」が認められる時間が、心に残る大切なひとときだったのだと感じさせてくれる出来事でした。
『城崎オープンダンスクラス』こどもコンテンポラリー[3-6才] の様子/豊岡市・城崎国際アートセンター/Photo by Yurie Tanaka
小学生のダンスカンパニー『とことこダンサーズ』では、誰かと話し合いを重ねながら、ゼロからダンス作品をつくり発表します。そのプロセスの中には、小学生とはいえたくさんのぶつかり合いや摩擦も生じます。一緒に活動する仲間の中には、発達や身体に特性のある人もいるからこそ「わたしのあたりまえは、みんなのあたりまえではない」ということを念頭においてあらゆる場面で思いやりをもって活動しなければなりません。作品をつくる過程を通して、実感をもって「多様性」を受け入れること・受け入れてもらうことについて日々考え、経験しています。そして「いろんなことを忘れて心が軽くなるから」「自分で考えたダンスで拍手をもらえるのってうれしいから」と、楽しみや喜びのあるゴールを目指してみんなで一緒に意見を交えながら前に進んでいくこと。この経験は、将来ダンサーにならなくても、きっとどんな仕事をするときにも彼らの力になるだろうなと確信しています。
とことこダンサーズ#1『ツクルモガミ』動画作品YouTube/豊岡市・城崎温泉街
乳幼児親子を対象にしたダンスワークショップでは、ただ参加してもらうだけでなく、鑑賞の時間も意識しています。どんな現場も緊張しますが、あかちゃんをダンスの場に迎え入れる時の緊張はひとしおです。なぜなら、ほぼ全員にとって「生まれて初めて」の鑑賞体験だから。そして、感覚だけを頼りに「なんかいい」「なんか好き」「なんか楽しい」を全身で感じているあかちゃんに、どんな色・音・光・形・触感を与えてあげられるのか、まだまだ探究の道半ばです。これまでに参加してくれたお母さんたちの「今もこんなことができるのか、もう少ししたらこんな動きもできなくなるんだな、とか思えて余計に愛おしく感じられた」「今この瞬間が素晴らしい、同じものはないんだなと感じた。どんなことでも、その瞬間を楽しんで、その瞬間に輝きたい」という言葉を手がかりに、この世界に生まれてきてくれたことを祝福し、家族とともに一生懸命生きている、この貴重な日々を心に刻むことができるような時間を目指したいと考えています。
Bambino! 0歳からのパフォーミングアート『おやまであそぼう』ダンスワークショップの様子/京都市・京都芸術センター/Photo by Vennik Photography
子どもたちとダンスの未来
これまでダンスを通して、子どもたちが表現する力・想像する力・違いを認める力・人とつながる力、新しいものを生み出す力など、さまざまな力を身につけていく様子を目の当たりにしてきました。今の自分の「好き!」や魅力をしっかりと見つけること、そしてそれが誰かに受け入れられる・認められる・肯定されること。そうした経験をもつこと自体が、子どもたちが生きていく長い人生の中で、強くやさしくしなやかに生きていくための大きな力となるのではないかと思います。
人は人とかかわり合いながら生きていきます。だからこそ、周囲からの思わぬジャッジメントを受けることもあります。それによって傷ついて、自分を見失ってしまわないためにも、心と身体のウェルビーイング(すこやかさ)を守るためにも、経済的・文化的格差を問わず、一人でも多くの子どもたちにそのような体験の機会が届くといいなと思っています。この社会を今よりもさらに寛容で、創造的で、多くの人にとって生きやすい社会にするために、未来を創っていく子どもたちに、私たち大人が伝えられることを探していきたいです。
千代 その子(ちしろ そのこ)
滋賀県出身・在住。 3歳からバレエを始める。2004年に渡英、KS Danceに入学し、Rambert School of Ballet and Contemporary Danceへの転入を経て、Kent大学BA(hons)学位を取得。卒業後は、イタリア・シチリア島に拠点を移す。2009年に帰国後は、バレエ講師兼フリーのダンサーとして活動。2013年龍谷大学大学院政策学研究科修士課程を修了し、地域公共政策士取得。兵庫県豊岡市で子どもから大人まで誰もが気軽にダンスに触れることができるオープンクラスを主宰し、2018年に一般社団法人ダンストークを設立。「地域における身近なダンスの場づくり」を目指し、城崎・京都の二拠点でさまざまなプロジェクトを企画実施している。2023年からダンサーの米澤百奈とともに『Bambino! 0歳からのパフォーミングアート』を立ち上げ、子どもたちに舞台芸術を届ける活動に力を入れている。