作品の半分が本番当日の新聞の紙面から抜粋されるという、常にできたてほやほやの〈無重力演劇〉。
作品のもう半分は小松左京によるSF小説です。
1960〜1980年代に活躍したこの作家は、戦後日本の焼け野原の風景を心に刻み、
かくあるべき未来の姿を、あるいは未来永劫変らぬ人の孤独を書き続けました。
過去に夢想された未来、その未来よりは過去にあたる現在を生きる私たち。
時空が歪んでしまう〈超空間〉で現在を取り戻し、新しいコミュニケーションを獲得することは、できるのでしょうか。
使用テキスト:
今日の新聞(朝日新聞日刊)、小松左京『さよならジュピター』、『果しなき流れの果に』、『神への長い道』、『戦争はなかった』、『こちらニッポン...』
演出:三浦基
出演:安部聡子 石田大 小河原康二 窪田史恵 河野早紀 小林洋平
衣裳:堂本教子
照明:藤原康弘
音響:堂岡俊弘
舞台監督:大鹿展明
制作:小森あや 田嶋結菜
2015年
6月30日(火)20:00
7月1日(水)20:00
7月2日(木)20:00
7月3日(金)20:00★ [完売]
上演時間:約65分
★=トークあり
ゲスト:吉岡洋(京都大学大学院文学研究科教授)
1956年京都生まれ。専門は美学芸術学、情報文化論。著書に『情報と生命』(新曜社)、『思想の現在形』(講談社)他。批評誌「Diatxt.」(京都芸術センター2000-2003)編集長、「京都ビエンナーレ2003」ディレクターなどを務める。