京都市立芸術大学美術学部同窓会展 移転と改革 ― 1970年代を中心に

ジャンル
  • 美術
形 態
  • 展覧会
1970年3月、「大学とは本来何であるか」という大学の理念に対する本質的な問いに始まる「京都市立芸術大学美術学部の改革のための案」が作成されました。「大学の理念」、「学生参加に関する案」、「学制改革に関する案」の3章で構成されたこの改革案は、「大学とは研究・教育という目的によって結ばれた教員・職員および学生からなる共同体である」という前提に基づき、既存の各科・各専攻枠を撤廃して、教員および学生を個に還元し、さらにこれらの個が相互批判によって、芸術・学問についての視野を拡げ、その研究を深めうるような組織にすることを目指したものです。

本展では、この改革案が作成された1970年から「学制改革に関する案」が改訂されて新カリキュラムが施行される1980年まで、10年間にわたり改革案の試行が行われたこの時期に、京都市立芸術大学にて教鞭をとった教員や学生たちの作品を展覧いたします。すべての新入生が1年次前期の半年間、所属の科・専攻に関係なく専門分野の枠をこえて課題に取り組む「総合基礎実技」の前身となる実技カリキュラムが導入されるなど、さまざまな表現領域に触れることのできる新たな環境のもとで生み出されていった作品には、豊かな社会が現実のものとなり他者との差異化、個性的な消費という趣向の変換がみられた1970年代の社会背景も見て取ることができることでしょう。

また、この10年間は、東山区今熊野にあった旧校舎から、現在の西京区大枝沓掛町校舎への移転に向けての期間でもありました。約40年の時を経て、いままさに、校舎移転までの10年間を再び迎えようとする京都市立芸術大学の現在と未来、また芸術大学における研究・教育のあり方について、改めて捉え直す機会となれば幸いです。

イベント情報

日時
2015年2月14日(土)~ 2015年3月1日(日)
11:00~19:00
毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
場所
[北区, 上京区, 左京区, 中京区, 右京区]
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
〒604-0052
京都市中京区押油小路町238-1

地下鉄:「二条城前」駅(2番出口)南東へ徒歩約3分
市バス:「堀川御池」バス停下車すぐ
料金
無料
URL
http://gallery.kcua.ac.jp/exhibitions/20150214_id=3824#ja
主催
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
問合せ先
TEL : 075-253-1509
FAX : 075-253-1510
MAIL : gallery@kcua.ac.jp
※内容は変更になる場合があります。詳細は各イベント主催者にお問い合わせください。
※チケットや申込みが必要なものは、売り切れあるいは定員に達している場合があります。ご了承ください。